2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

近藤聡乃(こんどう あきの)

まだ2冊の単行本があるだけという、若いマンガ作家です。 1980年千葉県の生まれで、多摩美術大学グラフィックデザイン学科の卒業。 「ガロ」から独立して創立された青林工藝舎からデビューした、注目に作家である。 事実上廃刊となった「ガロ」に代わる…

「作家」で生活できる国になれるでしょうか?

作家で生活することは、いつの時代も容易ではなかった。 純文学系の作家で、文筆だけで生活が成り立つ作家はわずかしかいないといわれる。 芥川賞受賞作家にしても状況はきびしい。受賞後2年間は文芸誌に原稿を書かせてもらえて、 それを単行本にして1~2…

「小江戸」川越

久しぶりに川越に行った。 大阪からの客人を案内する観光地として、わが家から車で半時間ほどの場所、として 川越になった。NHK朝ドラ「つばさ」の舞台でもある。 客であるわくわく亭の兄が「うなぎ」を食べたいというから、川越のウナギは評判もいいしね…

青林工藝舎

青林工藝舎は「ガロ」の青林堂から独立した手塚能理子(1955年~)さんが1997年に 設立したマンガ出版社である。 青林堂は休眠状態であるし、「ガロ」は休刊したままで、廃刊にひとしい。 したがって、「ガロ」に寄稿していたマンガ家たちと「ガロ」…

歯黒べったり

東国では「のっぺら坊」ともいう。 《ある人、古き社の前を通りしに、 うつらかなる女の伏し拝み居たれば、 戯れ云いて過ぎんとせしに、 かの女の振り向きたる顔を見れば、 目鼻な口ばかり大きくて、けらけらと笑ひしかば、 二目と見るべきやうもなし。》 の…

小豆洗(あずきあらい)

あずき洗い。 この妖怪を有名にした功績は水木しげるさんにある。 水木さんの妖怪「小豆洗い」は下図の通りで、出典がこの竹原春泉斎の『絵本百物語』 であることは明らかである。 水木しげる妖怪大図鑑から小豆洗いの説明を引用する。 《「小豆洗い」 別 名…

風の神

《風にのりて所々をありき、人を見れば 口より黄なるかぜを吹きかくる。 其のかぜにあたればかならず、疫傷寒をわづらふ事とぞ》 風の神とはいっても、俵屋宗達の『風神雷神』に描かれた風をつかさどる神とは ちがって、「風邪」の神のようである。 解説にい…

100万本の彼岸花

大阪からの来客あり。 わくわく亭の兄と兄の息子(T)である。 Tの運転する車で、わくわく亭夫婦は飯能市の霊園に墓参したあとで、霊園で合流した わくわく亭の弟ともども、日高市高麗の巾着田に100万本の彼岸花を 見に行った。 さいわいに花の見頃に、…

庄野潤三さん逝去

庄野潤三さんが亡くなられた。 88歳で、老衰のため死去と報じられている。 いかにも庄野さんにふさわしい死因だと思う。 芥川賞受賞作の「プールサイド小景」からはじまって、「静物」「夕べの雲」など愛読した。 家族との日常生活を描写、写生する「私小…

鍛冶が媼(かじがばば)

三匹の狼が、アクロバットのようなオオカミ・ピラミッドをつくり、てっぺんに 大きく口が裂けた老婆をのせている。 怖いというより、オオカミたちがひっくり返らないよう懸命に婆さまを支えていて、 健気である。下のオオカミの顔なんか、かなりしんどそうで…

妊婦はなぜ免疫力が低下するのか?

新型インフルエンザに感染すると、妊娠女性は重症化しやすい、と伝えられて それは常識になっている。 何故かというと、妊娠すると免疫力が低下するからだと説明がある。 免疫力が低下すれば重症化する可能性がある。 なるほど、そうか。 と、分かったような…

山地乳(やまちち)

『絵本百物語』から1枚目は「山地乳」です。 本文にはこうある。 《このもの人の寝息を吸い、あとにて其の人の胸をたたくと、ひとしく死すとなり。 されどもあいねまの人、目をさませばかへりて命ながしといふ。 奥州におほく居るよしいひつたふ。》 山ちち…

『絵本百物語』

古書店で竹原春泉斎(たけはら しゅんせんさい)の『絵本百物語』を手に入れた。 春泉斎は江戸時代、寛政から文化年間の絵師とされているが、生没年ははっきりしていない。 およそ、1775年前後~1850年以降までの人らしい。 ほぼ葛飾北斎(1760…

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦』

このアニメは傑作だという噂を耳にしていた。 このアニメに感動した映画監督山崎貴さんが実写映画をつくった。 それがいま上映中の『BALLAD 名もなき恋のうた』(山崎貴監督、草なぎ剛、新垣結衣ほか出演)だ。 きょうの午後テレビでたまたま、そのアニメ『…

国土交通副大臣の馬淵澄夫さん

国土交通副大臣に決まったは民主党の馬淵澄夫衆院議員と寛子夫人の写真です。 馬淵さんは学生のころからボディビルをやってきたという筋肉マンだそうだ。 耐震偽装問題や官僚の天下り問題では、緻密な調査と鋭い追求で名を上げているが、 一切の企業団体から…

しがみつかない生き方

いま書店でベストセラー第一位の新書本です。 最近の新書は読みやすくするために、活字は大きなポイントにし、ページ数も 少なくして編集してあるから、2時間もあれば読み終える。 10章から構成されており、各章のタイトルを見れば、読む前に内容はほぼ想…

彼岸花が咲く

わくわく亭のちいさな庭隅に、ことしも彼岸花が咲きました。 去年は20本近く咲いたはずで、ことしはいまのところ6本茎が伸びています。 高麗(こま)の巾着田には100万本の彼岸花を毎年見物に行っています。 ことしも来週行くつもりでいます。 わが家…

城島捕手が語るイチロー

イチローについてはたくさんの人が多くを語っているし、彼について書かれたベストセラー本も 多い。 みんながイチローについて語りたくなる。語らずにおれなくなる存在がイチローなのだ。 昨夜のNHK「スポーツ大陸」ではイチロー特集だったが、そこではイ…

『夕凪の街 桜の国』こうの史代

駅前書店の2階はコミックス売り場である。 昨日の散歩の途中で立ち寄って、モスバーガーでコーヒーを飲みながら読むマンガを なにか1冊買おうとして、この『夕凪の街 桜の国』を選んだ。 モスバーガーでは『週刊新潮』の「国盗り物語後始末」という民主党…

「恋ヶ窪」のカバー

小説集『恋ヶ窪』のカバーが送られてきました。 収録作品は3篇です。 恋ヶ窪(こいがくぼ) 神楽坂百草会(かぐらざかもぐさかい) 鹿児島おはら祭り 帯には、次のようなコピーが書かれることになりますから、それから表題になった 小説「恋ヶ窪」の内容を…

モミジアオイ

ブログを始めて3度目になるモミジアオイの登場です。 3年前に、風が運んできたか、虫が持ってきたか、背の高い名も知らぬ花が咲いた。 花のブログを開いている知人に写真を送って名前を教えて貰った。 居間のガラス戸の外に咲いている。 夏の日差しを遮る…

コオロギ鳴く

天気予報を見ていたら、予報士のお姉さんが面白い話を聞かせてくれた。 夜になるとコオロギがすだく季節になった。 コオロギが15秒間に何度鳴くかを数えることで、気温が分かるという法則があるのだそうだ。 アメリカのジャニス・P・ヴァンクリーブが発見…

米寿

女房の親族のもとで88歳の米寿の祝いがありました。 まわりに90代の高齢者が珍しくなくなり、米寿の賀宴もごく当たり前の当節です。 会場は中央線日野駅から近い「日野鮨」です。 わくわく亭は祝いのスピーチで、長寿の別称を紹介しました。 88歳 米寿…

日本人の読書量

今夜のTBSテレビ「7 DAYS ニュースキャスター」の冒頭で、 日本人の語彙不足について語られ、コメンテーターの斉藤孝さんが読書量が 少ないことが原因だと発言していた。 斉藤さんは、どこかの機関が調査した結果を紹介したが、 それは予想を超えた…

慰労会の料理

昨夜は、日本橋の洋食店「たいめいけん」で、10人ほどの人数が、わくわく亭を囲んで 慰労会を催してくれました。 何の「慰労」なのかは、ヒミツにしておきます。 洋食店らしい洋風会席とでも言えそうな料理です。 一の膳がこの写真。 二の膳がこちら。 合計…

面食い文化

外山滋比古さんの『ライフワークの思想』に「面食い文化」という論文がある。 このごろの本は表紙で売る。先日、出版社の人からそんな話をきいて、まさかと思った。 いくら何でも、そんなことはあるまい。ところが、あとで考えているうちに、 いっこうにパッ…