コオロギ鳴く

天気予報を見ていたら、予報士のお姉さんが面白い話を聞かせてくれた。

夜になるとコオロギがすだく季節になった。

コオロギが15秒間に何度鳴くかを数えることで、気温が分かるという法則があるのだそうだ。

アメリカのジャニス・P・ヴァンクリーブが発見した法則だという。

コオロギが15秒間に鳴く回数を「 n 」として、

   ( n +8)×5÷9=気温

気温から逆に計算すると、

   15℃  19回
 
   20℃  28回

   25℃  37回

となるそうだ。気温が低いほど鳴く回数が少なくなる。ゆっくり鳴くわけだ。

また、気温15℃以下になると、コオロギは鳴かないとも聞いた。


この法則を発見したJ・P・ヴァンクリーブとはどんな科学者なのか。

くわしい情報はないが、アメリカの科学の教師。

博物館、学校、書店などで魅力的なワークッショップを開催していくつも受賞歴がある。

子供向け科学書が40冊以上にのぼる。

日本でも「家族で楽しむ科学シリーズ」として『やってみよう化学』『やってみよう食べもの』

や『不思議な科学実験室』が翻訳出版されている。

『やってみよう』シリーズを翻訳しているのは、ニュートリノ研究でノーベル物理学賞

を受賞した小柴昌俊先生である。

小柴先生が翻訳、監修をしているのであるから、J・P・ヴァンクリーブの法則は

信用できるはず。

いま、この記事を書きながら、庭ではコオロギが鳴き始めている。

さて、15秒間の回数はいかに。

パソコンの画面表示では東京28℃となっているが。

ところで、

ストップウォッチがわが家にあるのかどうか。

「おーい」

「おーい、お茶ですか?」

「お茶じゃない。うちにストップウォッチがあるか?」