クルーグマン教授の「世界食糧危機」説

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NYタイムズに寄稿したコラムを今朝の朝日新聞で読んだ。

わくわく亭が、このところ中東の政変の背景に世界の人口爆発と食糧問題があると

ブログに書いてきたのだが、クルーグマン教授は「地球の温室ガス」問題と関連づけて

警鐘を鳴らしている。


教授もまたエジプトやチュニジアの民衆蜂起の背後に「食糧問題」があると言っている。

私たちは世界的な食料危機の真っただ中にいる。

(略)世界の貧しい人々は収入のほとんどではないにせよ、その多くを食料に費やしているからだ。

この食料危機がもたらす結果は経済をはるかに超えたものだ。

何といっても、中東の腐敗した抑圧的な体制に抗議する数々のデモについて問われているのは、

なぜそうしたデモが起こっているかというより、なぜいまデモが起こっているかだろう。

なぜいまデモが起きているかと言えば、法外な食料価格が人々を激怒させる重要な引き金と

なっている。それを認識すべきだ、と教授はいう。

地球温暖化が食料危機と関連があると主張すると、毎度のことながら疑いをかけられるが、

ますます現実に証拠が示されている。

このまま放置しておくと、食料危機は、中東に見るように、経済的、政治的な崩壊を世界中

にもたらすことになる。

私たちが温室効果ガスに何の対処もしなかったために、今度、いま以上に多くの、

いま以上に悪いことが起こることになるのだ。



世界の人口爆発と食料危機は、貧困な国々からはじまって、政治的な崩壊をもたらすことになる

だろう。

それは日本の国債発行残高と似ている。それは人口爆発にたとえてもいいだろう。

国民の貯蓄残高を超えて国債、地方債を発行し続けていれば、食料危機による政治的崩壊ならぬ、

国債価値の暴落による政治的崩壊が待ち受けている。

それが分かっていながら、日本政府は毎年40数兆円の国債を発行しており、あと2年で

貯蓄残高を超えるところまできている。

政府の無策と勇断の欠如のツケが国民に押しつけられようとしている。