バナナ共和国

イメージ 1

日本は「バナナ共和国」のような国である、とアメリカの雑誌ニューズ・ウイークが報じている。

バナナ・ダイエットが大ブームになって、市場でバナナの供給不足が生じたといわれたのは、昨年末

のことだったろう。

そのブームはやや下火にはなったらしいが、今年に入ってからもバナナの消費は旺盛で、日本は

バナナ大消費国であることに変わりはない。

中国でもバナナの消費は伸びており、中国女性の間でもバナナ・ダイエットが流行しているそうである。

しかし、それをもってニューズ・ウイークが日本を「バナナ共和国」のようだと評したワケでは

勿論ない。

バナナ共和国」が意味するものは、主要な輸出産品がバナナしかないような発展途上国で、

共和制は布いてはいても常に政情不安定な国家であり、欧米先進国が使う差別的な用語である。

ずばり、政治的後進国にたいする蔑称である。

すなわち、日本を政治的後進国であると嘲笑していることになる。

なぜ、そこまでいわれねばならないのか。

ニューズ・ウイークは森、安倍、福田、麻生という歴代4人の自民党総裁の顔写真を並べて、

「HEADLESS IN TOKYO」(頭のない東京)という記事を掲載した。

そして、

「日本はビジネス、文化、テクノロジーの主要勢力なのに、バナナ共和国のように運営されている」

と笑いものにしているのである。

アメリカのワシントン・ポスト民主党の小沢代表公設秘書が、政治資金規正法違反で起訴された

事件をとりあげて、

汚職と無能は日本政治の2大災難」であると報じたらしい。

政治資金規正法違反と汚職とは厳格に区別されなばならないが、アメリカから見れば、

またしても「政治と金」の問題から卒業できない政治的幼稚園として映って、

馬鹿と無能しかいないのが日本政治の「災難」だと軽蔑したくなるのだろう。

ブッシュ時代におけるアメリカ政治の「災難」と、アメリカ発の経済恐慌を、さんざん

非難されてきたアメリカにとって、ここで日本の「無能」をこきおろして、たまりに溜まった

胸のつかえを下ろしたいところなのかも知れない。

それにしても、日本の腐りきった官僚政治の閉そく状態を、政権交代によって打破したいと

願ってきた多くの日本国民にとって、小沢一郎民主党党首の西松建設からみの

政治献金問題は、田中、金丸時代そのままの旧態依然とした政治体質が明らかになって

大きな失望感を与えている。

ブルータス、やっぱ、おまえもか!である。

どちらを向いても、「無能」と「金、金」では、国民の選択肢がない。

バナナ共和国と呼ばれて、日本の政治家たちは恥ずかしくないのか。

まさか、政治家のセンセイたちは、

「えっ?バナナ共和国ってさぁ、バナナ・ダイエットが大流行している国のこと?」

とのたまうのではあるまいな。