尾道が生んだミステリー作家藤原宰太郎

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尾道ラーメン一番館で知られるフジレックス(株)の経営者藤原寿雄さんから立派な本を

頂いた。論創社発行の『藤原宰太郎 探偵小説選』である。

論創ミステリ叢書113として発行された、432ページもある作品集である。

作家の藤原宰太郎氏は、藤原寿雄さんの実兄である。

1932年に尾道で生まれ、早稲田大学露文科卒業、『探偵倶楽部』などのミステリー雑誌に

投稿しながら、『探偵ゲーム』『世界の名探偵50人』などのベストセラーを書いて、推理

トリック研究家として知られる。長編小説はトリック研究家の久我京助を主人公にした『密室の

死重奏(カルテット)』(光文社)などシリーズがあり、同作品はテレビ朝日の土曜ワイド劇場

でドラマ化されている。

論創ミステリ叢書は甲賀三郎黒岩涙香牧逸馬横溝正史高木彬光木々高太郎

大下宇蛇児、鮎川哲也など戦前から昭和期に活躍した、謎解き、トリック、頭脳派名探偵の活躍な

どを主眼とする、いわゆる本格推理小説の作家を集めた叢書である。

その叢書113巻に藤原宰太郎が選ばれたということは、日本の本格ミステリーの歴史に

その名を刻んだことになる。

わが尾道藤原宰太郎を生んだことを記憶に留めなくてはならない。


藤原宰太郎探偵小説選』論創ミステリ叢書113
発行:論創社
定価:本体4000円+税