雑誌「諸君!」最終号

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たしか創刊号は買ったはず、と念のために書棚をしらべたが、30年前の雑誌はよほど編集内容が

重要でもなければ残してあるはずがない。

それにしても、1980年に創刊された歴史のある総合誌が、またひとつ姿を消す。

2月2日に「消えゆく総合雑誌」という記事を書いたところだから、繰り返さないが、

写真誌やエンタメ雑誌ばかりになって、硬派の論説雑誌が消えていくのを見ると、

日本人の意識が「ゆるい」「安楽」なものへ流れる傾向を見る気がして、すこし

心細い。生き残っている総合誌は、革新系と保守系とを問わず、販売部数はお寒い部数なのだろう。

「文藝春秋」は芥川・直木賞受賞作発表という「特権」でもっているものだろうし、「中央公論」は

会社が破綻して読売新聞の子会社となってから、週刊誌のような内容になってしまい、かつての

オピニオンリーダーとしての輝きはないし、「世界」はもはや「時代遅れ」の匂いがしている。

しかし、

総合誌ばかりではない。エンタメ雑誌もマンガ誌も、女性誌までが販売部数の減少に悩んでいる。

雑誌形態そのものが、時代の意識、スピードに対応しきれなくなっているのだろうか。

テレビまでが、若者の20%から「ほとんど見ない」と袖にされている。

われわれは、どこへいくのだろう。