13歳美空ひばりの米国公演
ライブ音源が発見され、63年ぶりにCD化されると報じた。
音源はカナダ在住の蓄音機コレクターがネットオークションで入手したもので、彼はそれを
シカゴ大学の日本文化研究教授に、その音源について問い合わせたことから、ひばり・川田
アメリカ公演のライブの歴史的発見となった。
その記事を見たから、すぐにわくわく亭は予約注文した。
昨日CDが届いたから、ただちに聴いた。
ライブの中で川田晴久がその米国ツアーの出発のようすから、ハワイでの7日の予定が大成功で
36日間に延長になったこと、英語がチンプンカンの川田、ひばり、ひばり母との3人旅の
心細い旅の様子を、彼のギター漫談で語って聴かせてくれる。
歌といい演奏といい、録音は申し分がない。ライブ会場の日系人たち観客の沸いた状況が
まことにリアル。
まるで日米間に苛烈な太平洋戦争があったこと、それがわずか5年まえに終わったばかりだという
ことを、うっかりすると忘れるほどに陽気な明るいCDなのだ。
ひばりのCDはどこでも聴けるが、川田晴久の「地球の上に朝が来る」などは貴重。
川田を「生涯ただ一人の師匠」と慕ったひばりへの川田の愛情が伝わってくるライブである。