犬に税金がかかる?

ハンガリーのお話。

2012年1月1日から、ハンガリーでは「犬税」導入が決まったそうだ。

国税ではなくて、地方自治体による税金らしいが、ハンガリーでは昨年ポテトチップス税が

導入されて話題になった後だけに、こんどはワンちゃんにも課税かと注目されている。

すべての飼い犬に課税されるのでもないらしい。

盲導犬、麻薬犬、ハンガリー固有犬種については非課税で、それぞれに自治体が「危険な犬」と

みなした飼い犬について課税するのだそうだ。

外来種の危険な大型犬などがねらわれるのではないか。


ポテトチップス税というのは、ポテトチップス、菓子、アイスクリームなど肥満や健康被害

の原因になる食品について5~20%の課税をして、税収と国民の健康促進両面効果をねらった

税金だとかで、2011年9月1日なら導入された。

正しくは「国民健康製品税」というらしいが、2012年1月1日からさらに課税範囲を広くして

税率も高くしたそうだ。


もともとハンガリー中欧ではもっとも税金の高い国だったが、付加価値税(消費税)は27%

である。さらに新税を導入して、取れるところから取ろうとしている。

ハンガリーはEU加盟国である。通貨ユーロは導入していない。

それでも、リーマンショックにともなう金融危機の影響で、経済低迷、財政危機に直面して

苦しい。

欧州委員会からは財政赤字削減を要求されており、それが進まなければ、制裁発動をすると

勧告を受けており、国民へのさらなる増税社会保険値上げと、負担は増すばかりだ。

そのなかでの、「犬税」だから、国民には、ええ~、金持ちしか犬は飼えないのか、金持ちしか

ポテトチップスは食べられないのか、と嘆くのは道理である。


わが国はどうか。

国と地方で、ついに1000兆円超の債券を発行しながら、財政再建のシナリオがつくれない。

消費税も上げると政権がつぶれるからと、先送りにしてしまう。

与党と野党自民党チキンレースをするばかり。

医療保険、年金制度も破綻するといいながら、実質国債発行で現行制度を維持するばかりで、

改正することもできず、チキンレースは進む。

思えば、バブル経済のころに、国債、地方債の償還をしておくべきだった。

愚かにも、遣いきれないほどの税収を、湯水のように浪費した。


どこかの時点で、日本も海外から、マーケットから財政再建を迫られるだろう。

5年後か、10年後か。

そのとき、ポテトチップス税、犬税も笑い事ではなくなっているだろう。


30日に発表された2060年までの日本の将来推計人口。

2060年には8674万人に減少するという。そのとき、10人に4人が65歳以上。

まさか、高齢者税がつくられたりしないだろうな。

65歳になったら国民平均所得の5%相当の高齢者税。

75歳になったら10%、80歳には15% …

年金から徴収する、あるいは住宅を抵当に入れさせて融資をつけて、そこから徴収。

こんなこと書いていると、

なんだか、あり得そうに思えてきたよ。