いい波形とは?

 僕 わくわく亭は本日は仕事を休んで、東村山にある新山手病院にいきました。先月末に予約をしておいた前立腺検査をうけるためです。

 先月体調をくずして、半月も医者通いしたときに、夜中に眼が覚めて、たびたびトイレにいったり、排尿もいきおいがなく、残尿感があったりしたものですから、検査の予約をしておいたものです。

 まず、採尿して検査。採決して検査。エコーで腎臓から膀胱、前立腺を検査。前立腺は親指と人差し指で○をこしらえたくらいの大きさです。

 さてつぎに、排尿のいきおいをしらべることになりました。

「さっき、検尿のためトイレにいかれたから、すぐには無理でしょう。そこの自販機でお好きな物を飲んできてください」と医師のことば。
 女性看護師は「がまんができないくらいまで待って、測るのがいいので、すこし多めに飲んでくださいね」と具体的な指示です。

 僕はペットボトルのお茶と、缶コーヒー、またハーフサイズのお茶、と三本飲みました。二十分ほどたって、看護師が「どうですか?」と訊いてきました。

「まだ、がまんできないほど、にはほど遠い状態です」

「でも、出たいかんじですか」

 医師も顔を見せて訊きます。
「まもなく午後1時です。休憩時間になりますから、午後の診察時間の1時45分まで待ってもらえますか」

「それは無理です。それなら、すぐ検査をはじめてください。出そうなかんじがしてきましたから」

 看護師に案内された職員用のトイレには、検査装置つきの小便器がありました。レコーダーに記録紙を
設定すると、
「さあどうぞ」といって看護師は出ていった。

 排尿の勢いを測定するというのですから、いい結果をだしたいものと、僕は腹に力をこめてはじめました。

 記録紙はモニターに波形となって表示されます。株価の変動チャートのようでした。

「悪くない波形です。勢いがつづかないで、弱い波が長くつづくのはよくありません。もういちど膀胱のエコー検査をしましょう。この中央のうすい色の部分が残尿です。排尿量のおよそ8パーセントの残尿がありますね」

 僕は自分の排尿のはじめから終わりまでの勢いの波形をはじめてみました。腹に力をこめてのがさいわいして、いい結果がでたことは、成功だったのでしょうか。

 さて、病院を出て、東村山の駅につくと、まっさきにトイレにはいりました。こんどは、力まないで自然に、すべての残尿がいきおいよく出てくれました。

 とはいえ、かんじんの膀胱と前立腺の癌マーカーの検査結果は一週間後に判明します。まだ、安心はならないのです。