『尾道の寺子屋と私塾』

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著者は瀬戸一登さんという尾道の人です。

いまから10年前に、尾道の友人から、わくわく亭が尾道について歴史小説を書くときに参考に

なるのではないかと送ってくれた本です。

先週尾道へ行き、光明寺で勝島惟恭の墓を見てきたところですが、この本にも惟恭のことが

かなり詳しく述べてあります。

本と一緒に中国新聞の切り抜きも、友人は送ってくれました。

それは2001年8月の新聞で、元教員だった瀬戸さんがこの本を12年かけて書いたいきさつが

記事になっています。出版したとき著者は76歳です。

「あとがき」ともいえる文章が別紙として挟んであります。それによると、奥さんと二人暮らしを

していた著者は、奥さんを亡くし、その一周忌を発行日にして供養にしたということでした。


わくわく亭は勝島惟恭の子孫について、瀬戸さんがなにか調べて知っていることがあるのでは

ないだろうか、と思いました。

しかし、出版から10年が過ぎているから、著者の年齢は86歳です。はたして存命かどうか。

新聞記事には著者の自宅の電話番号が出ています。

わくわく亭は、とにかく電話してみることにしたのです。

瀬戸一登さんは元気でした。お話ができました。

子供がなくて、一人暮らしだということです。

勝島惟恭について、われわれは30分も話しました。

わくわく亭は手紙を書いて、これまで判明していることを瀬戸さんに伝え、それ以外に瀬戸さんが

知っていることがあれば、教えてもらうことにしたのです。

瀬戸さんは、「わたしが、10年若かったなら、あなたに協力して調査したら、楽しいことでしたが

足腰がいうことをききません」と電話の向こうで嘆いておいでだった。

わくわく亭は翌日手紙を送った。

本当に、10年前に、本を友人からもらったときに、瀬戸さんに電話をしていたなら、

尾道でともに光明寺へ行っていたかも知れなかった、とかすかな後悔の念を覚えました。

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