駅のホームで倒れる

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(写真はオーストラリアの洪水の写真で、本文とは関係ありません。念のため)


人形町で友人達と食事をして、池袋まで帰ってきたのが午後の9時半だった。

西武池袋線が、どこかの区間で停電があったのが原因で、電車が止まっているという。

駅のホームは電車の発車を待つ人の群れであふれていた。

ようやく電車が動き始めたが、発車予定のどの電車も乗客ですし詰め状態で、

すこし待って,各駅停車でもいいから座って行こうと、待っていた。

ホームに立つこと、およそ40分くらいだったろう。

突然わくわく亭はホームのコンクリートの上に仰向けに倒れた、らしい。

「らしい」というのは、その瞬間の記憶がないからである。

おそらく2~3分間、気を失っていたのだろう。


 思えば、去年の2月にも池袋あたり(これは記憶がないので想像)で昏倒して

 頭に怪我をしたまま、タクシーで帰宅して、家に入ってはじめて,頭から出血

 しているのに気づくという事故があった。記憶は1時間ばかりが失われたままで、

 どこで転んだのか、頭にガーゼを貼り付けてくれたのは、どこのだれだったのか、

 どこからタクシーに乗ったのか、何一つ覚えていなかった。

 
気がつけば、駅員が数人わくわく亭をタンカにのせようとしているところで、

中年の男性が、わくわく亭の頸動脈を手でさわって、

「かなり脈が速い。あなた、後頭部を打っているから、動かないほうがいい」

といいながら、駅員にあれこれ親切に指示をしてくれる。

「ありがとうございます。あなたは、お医者さんですか」と訊くと、

「医者ではありませんが、病院勤務をしているものです。あなた、話をしない方がいいです」

やがて、タンカで運ばれて、どこかへつれていかれた。

駅の事務所の裏側のような場所。

数分すると、数人の救急隊員がやってきた。

中で責任者と見えるのは、ききりとした顔をした三十過ぎ(?)らしい女性隊員で、

いろいろ体調について、身元について質問をする。脈をはかり、血圧を測ってくれる。

わくわく亭は、「血圧の降圧薬を飲んでいるので、ビールをすこし飲んだことと、40分

ほど電車を待って駅のホームで立っていたので、血圧が下がりすぎて,昏倒したのだと

おもいます。これまでも経験があります」

と説明した。

女性隊員はマスクをしているので、目から上しか伺えないが、どうも美人らしい。

しきりに救急病院へ行くことをすすめる。

「頭部を打っているから、病院で検査を受けた方が,安心ですよ」

年齢は?一人暮らしか、あるいは家に家族はいるか?と訊く。

血圧がもどれば、大丈夫だし、気分も悪くはない。救急病院へ運ばれていく

ほどのことはない、と答える。

「それでは、おすすめはしましたが、当人の意志で救急病院へいかなかった、という

確認のために、この書類にサインをしてください」と紙をわたされた。

救急隊員が立ち去ると、駅員達も、忙しく通常の勤務にもどるから、

わくわく亭は暖房のない、階段下の通路に一人となる。

寒くなったし、あたまのふらつきも治まったようなので、

職員にドアを開けてもらって外にでる。

そこは西武池袋駅の地上改札口のそばだった。

座れる電車に乗り、大泉学園からはタクシーで帰宅する。

ホームで気遣ってくれた見知らぬ人たち、タンカで運んでくれた駅員達、

かっこいい美人(?)のリーダーをはじめとする救急隊員たち、

みなさん、ごしんせつにありがとうございました。


ブログを書いているいま、頭にはキズ薬を吹き付け、ガーゼをかぶせて、

ニットの帽子をかぶっています。


去年倒れたときに、医者に訊いた。

「血圧が下がりすぎることがあるくらいですから、薬は止めてもいいでしょうか」

「あなたね、高血圧が原因で死ぬことと、ときに下がりすぎて倒れることがあるのと、

どちらを選びますか?薬はつづけるべきです」

とほほ。

あさっての月曜日、血圧の薬の処方箋を貰うために、内科医院へ行く予定です。