いじめの学校

学校でのいじめが低学年化しているようだ。

いじめ実態の表面化ということはあるだろうが、小学生がいじめが原因で自殺するという

いたましい事件が相次いで起きている。

自殺した群馬県桐生市の上村明子さんは小学6年生だった。

いじめは5年生の一学期からはじまっており、10月23日、自宅で首を吊って自殺した。

その期間に父親はなんども学校にいじめの被害と対策を訴えていたが、

彼女の死後も、学校は「いじめの事実はなかった」と発表していた。

11月8日になって、学校はようやく、いじめの事実があったことを認めて

「命を守ってあげられなかった」ことを詫びた。

しかし、いじめと自殺の因果関係は不明であると、いまだ責任を回避している。


わくわく亭が10月15日「まけなかった、ヒカルくん!」の記事に書いた

尾道の小学生のいじめ事件も、まったく実態は類似している。

つまり、学校側、とくに校長が、自分の学校にはいじめ問題はない、と

して、いじめが起きても取り合おうとしない、問題に向き合おうとする意志が欠如

しているのだ。

適当な調査でお茶をにごしておいて、うやむやにしたがる。

自分の経歴にキズをつけたくない、文科省からバツ評価をつけられたくない、

無事平温に「有能な」校長としてキャリアを終えたいという、自己保身が

優先している。


ヒカルくんは転校することで、いじめの環境から脱出することができた。

転校先の学校は、校長をはじめ全教員がいじめ問題に、正面から向き合っている小学校らしい。

群馬県桐生市に、ヒカルくんのケースのように、上村明子さんの転校を

受け入れてくれる小学校があったなら、彼女は自殺していなかっただろう。

彼女がノートに「やっぱり、『友達』っていいな」というタイトルでマンガをかいて

いたが、それを全国の小学校の校長さんに送って、校長室に張り出して欲しい。