女性タクシードライバー

金曜日の夜、友人と御徒町の「樽平」で待ち合わせて食事をした。

それから車を拾って銀座へ出て、久しぶりに「ひろこ」で飲む。

十二時を回った時刻に店を出ると、友人と別れて、タクシー乗り場へ。

客の列は20人程度。金曜日だというのに、やはり景気は底這い状態のままだ。

ところで、わくわく亭がのりこんだタクシーは女性ドライバーだった。

地方では経験はあるが、東京の夜の銀座でははじめての女性運転手だ。

会話がソフトで安心感がある。

まだタクシーに乗車して八ヶ月だという。それ以前は病院で医療関係の仕事だったそうで。

2人の息子のママだということで、二人とも学生で学費がたいへんらしい。

とにかく慎重な安全運転なのも気に入った。

「そこを右へ」というと、「かしこまりました」とこたえる。

「つぎの角を左へ」というと、「左ですね。かしこまりました」と返答がある。

その礼儀正しい受け答えも、心地よい。

深夜の1時にわが家につく。

東京でも女性の運転手は増えてゆくだろうが、運転席と客席の遮蔽板を取り付けるようにして

深夜の運転の安全確保をすれば、女性ドライバーも安心だろうし、

わくわく亭にも深夜タクシーで、女性ドライバーと会話ができるという、酒場のあとの

おまけの楽しみができるというものである。