『十八歳の旅日記』カバー・コンテスト

9月刊行予定の新刊『尾道物語姉妹編 十八歳の旅日記』のカバー候補3案が

出来てきました。

どれがいいか、ご意見をお聞かせ下さい。

作品は3編収めてありますが、およそ全ページの40%を占めるのが「十八歳の旅日記」です。

これをタイトルにして、カバーもこの作品をイメージして描いてあります。


作品のあらすじ:

男主人公の小瀬戸(60歳)は定年となり、趣味の江戸文人大田南畝の研究をしている。

ある会で、70歳前後の女性倉本美都子と知り合う。

彼女は広島県大竹市の出身で、尾道出身の小瀬戸は親近感を抱く。

その勉強会で、美都子は18歳だった頼久太郎(頼山陽)がはじめて江戸へ遊学したときの

絵日記について語る。

広島から竹原、尾道神辺を経て江戸到着までの日記だった。

頼久太郎は14歳からうつ病だったということを、父母の日記から紹介しながら、

うつ病の原因になったのは14歳のときに屋敷奉公にきていた女中との恋愛問題が

あったのではないか、女中は頼家の父祖の地である竹原からやってきたのではないか、

そして江戸への旅の途次、彼は彼女と尾道で再会したのでは?

その推理を裏付ける文書が古書展で売り出されたと聞き、

美都子の研究のために小瀬戸と彼の友人は、その古文書を手に入れようとするのだが。

はたして、美都子の推理は証明されるのか。

美都子には高校時代に、同級生の男子生徒と宮島に半日旅行した翌日、彼が自殺するという

悲しい記憶があった。美都子は、彼が残した日記と頼久太郎の日記とを重ね合わせながら、

いま200年の時を超えて、謎に光を当てようとしていた。

しかし、かれらの努力は、あるハプニングで……。


A,B,C,3つのデザインについて、装丁家の上野かおるさんのコメントがついています。


A案:土塀に堀といったモチーフで、どこか歴史を感 じさせる時代物のような雰囲気で。

   頼山陽の旅のはじまりの季節をイメージして梅の花を絵のポイントにしてみました。

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B案:登場人物の倉本美都子の印象を白い紫陽花に例える場面からイメージした作品です。

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C案: 登場人物の小瀬戸、倉本美都子の昔の思い出の場面からイメージした作品

   (汽船に乗って宮島や生口島でデートをした思い出)

    島々が点在する瀬戸内の海といった雰囲気に。

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以上の3案のうち、お気に入りはどれか、ご意見をお聞かせ下さい。