薬はお茶でのんでもいいか?

朝日ニュースター「武田鉄也の週間鉄学」で、『ねぎを首に巻くと風邪が治るか?』という

本の著者である医師の森田豊さんをゲストに招いたトーク番組を見た。

「知らないと損!医療のウソ、ホント」というのがトークのテーマ。

われわれは、食べ合わせから、おばあちゃんからおしえられた民間療法まで、たくさんの

医療情報を持っている。

その代表的なのが「薬はお茶でのんではいけない。水でのまないといけない」である。

そうした教えや言い伝えで、現代医学から検証して、正しいものはあるのか?

というのがテーマで、とても意外な答えが次々出てきて面白かった。


○薬はお茶でのんではいけない

これは、子供の頃から、まわりで言われてきたことで、正しいと思い込んできた。

答えは、「水でなくてもお茶でもいい」

昔は、貧血の薬(鉄剤)とお茶の成分であるタンニン酸が結合して、溶けない形になり、

鉄が吸収されにくくなるからという理由で、お茶で薬をのんではいけないということ

を言われていた。それが発展して、すべての薬はお茶でのむとよくないと言い伝えられた。

しかし医学的な研究結果で、貧血の薬についても問題ないことが明らかにされており、

お茶でも問題はないのだそうだ。

子供に薬をのませるために、コーラでのませても差し支えはない。

はっきりと不適当とされている飲み物はグレープフルーツジュース

これで血圧降圧薬をのむにはよくないらしい。

降圧薬のなかのカルシュウムブロッカーはグレープフルーツジュースによって、薬の吸収や代謝

に影響を受けやすく、薬効が強くなったりするという。

もちろんビールや酒のアルコール飲料で薬をのものはいけないそうである。


○熱が出たら身体を温めて発汗させるといい

これは正しいだろう。

インフルエンザや風邪で熱が出たら、下着を重ね着して、毛布をかぶって、

水分をとり汗をいっぱいかけば、一晩で治ると信じている。

答えは正しくない。

十数年前までは医学界でも、温めて発汗させる療法が正しいとされていたが、

その後、体熱を冷やす方法が正しいとされるようになったそうだ。

そうと聞いても、こんど熱が出たら、やっぱり発汗療法でいきそうである。


○コーヒーを一日3杯以上飲むと大腸ガンにかかりにくい

これは正しいだろう。そんな研究結果を聞いた気がする。

そう、正しい。

厚労省が何万人かの長期間の経年調査を行った結果が発表になり、

コーヒーをたくさん飲む人は、飲まない人より、大腸ガンの発生が少なかったという。

わくわく亭はコーヒーは3杯以上のむから、大腸ガンは心配しなくていいのかな。



そのほか、

○鼻血がでたときに、ティッシュをまるめて鼻の穴につめるのは正しい方法か?

○プールで泳いだとき、耳に水が入ったら、片足でけんけんしたりするのは効果あるか?

○プールで泳いだ後、目を水で洗うのは正しいか?

などなど興味深い項目がたくさんあったが、あとは省略。


こんな話を一時間聞かせてくれる番組だった。

本は売れて売れての状態だそうで、書店に行っても店頭品切れだと、武田鉄矢さんが

言っていたが、まさか、それは「正しくない」のではないか。すぐ増刷するだろうから。