桜と雀

 きのうの日記にセキレイと桜の実について書いてから、思い出したのが、満開になった桜の枝にとまった雀たちのことです。
 桜の花に雀って、あまりなじみのない組み合わせです。
 よくみかける取り合わせとしては、桜の花にはウグイスとかメジロかな。色彩が映えるせいでしょう。地味な雀の色ではどうもパットしないかも。

 バス停でバスを待ちながら、見上げると、満開になった桜の枝の上方に、あちこち雀がとまって何かをしています。花についた虫でもついばんでいるのか、それとも花びらを食べているのだろうか。
 見ていると、かれらは花びらの中にクチバシをさしいれている。花から花に移りながら、まるで花のミツでも吸っているように見えました。
 バスがやってきて、その日はそれまでのことでした。

 それから何日かして、NHKの気象予報士(中年で髪の薄い方)が「今日の一言」として、こんなことを話しました。
「さいきん、東京で桜の花に雀がとまって、しきりになにかやっている光景を見かけます。専門家によりますと、花のミツを吸っているのだそうです。以前には見かけなかったい光景だそうで、都会に住む雀たちの生態に変化があったということかもしれません」
 
 やはり花のミツを吸っていたのか。桜の花の蜜の味がどんなものか想像もつかないが、おいしいことに
雀たちが気づいたということだろう。
 わくわく亭が住む大泉学園には、電車の駅までの道路両脇に桜が植えられていて、季節には花のアーチができます。
 見ていると、雀だけではなく、ムクドリのような雀より大きい鳥も花びらの中に首をつっこんでいます。桜の花の蜜を吸う都心の鳥たち、いいじゃあないですか。