庭木の果実

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 わくわく亭のちいさな庭には実のなる木が植えてあります。

 ざくろ、梨、リンゴ、そして茱萸(ぐみ)の木です。ざくろは見事な実を毎年のように、たくさんつけていましたが、この数年は実をつけません。

 果実をつけるために必要な土壌の条件がなっていないせいでしょう、肥料をやっても効果はないのです。なにしろ、土を十センチも掘ると石やブロックといったものにシャベルがぶつかります。土地の造成時に埋めたものらしく、これでは果実はならないでしょう。

 それでも梨にしろリンゴにしろ、けなげに白い花はつけますが、実はつけません。木は十数年になって、けっこう立派になったのですが。
 
 僕の期待は茱萸の木にあります。赤い甘酸っぱい実をいっぱいつけた若い木を買ってきたのですから、
ことしの秋には実をつけるのを期待できるでしょう。
 近所の家に3メートルにもなる茱萸の木がいけがきになっていて、たくさんの甘い実がなるので、散歩の途中、僕は断りなしにいただいていますが、僕以外にそのおいしい実を食べるものはいないようです。

 いまの季節キンカンがさかんに実をつけていますが、家の人は食用にする気はなさそうですね。

 子どもたちは、身のまわりにそんな果実があっても、もいで食べてみようと言う好奇心もないみたいですよ。果実はスーパーの果物売り場にしかないものと信じているかのよう。
 
 桜のソメイヨシノには食べられる実はなりませんが、実をつけるサクラもあります。
 いまころ小指の先ほどの青い堅い実をつけています。もうすこしすると、赤く熟してきます。散歩のみちすがら、小粒のさくらんぼを僕は食べるのを楽しみにしていますが、やはり僕以外にそれをとって食べる人を見かけません。
 鳥たちだけですね、それがどんなに甘いか知っているのは。
 さくらんぼはアメリカ産の大きな実か、山形産の高級フルーツしか食用にならないと、みんな信じ込んでしまったみたいですね。

 散歩の途中で、道ばたの木々になった素朴な果実をたべるのって、たのしいですよ。