辻村寿三郎の“人形の館”
を兼ねた建物があります。
「玄冶店」史跡の碑のある場所から、道路を横断してきて、角から3軒めがごらんの
ジュサブロー館です。
NHKのいくつもの人形劇で、すっかりメジャーになった人形作家辻村寿三郎さんです。
半分開いたドアからのぞいてみたら、中には何十ともしれない大小の人形が、
薄明かりの中、怪しい雰囲気で、こちらを見ているようでした。
その怪しさは、写真で見た江戸川乱歩の書斎もかくや、と思われる幻想的な空間です。
残念なことに、本日閉館の札が、わくわく亭の眼の前にぶらぶらしています。
午後の4時頃で、すでに閉館時間だったらしい。
表から写真を撮っていると、館内から夏物の単衣の着物姿で下駄履きの、やや太り気味の老紳士、
というより、どこかの人形好きのおたなの旦那らしき品のいい老人が、紙袋を手に提げて
あらわれた。
おや、ジュサブローの人形を買って帰るところかな、と見送ったのですが、
あとでジュサブロー館のHPを見たら、どうやらそれが辻村寿三郎さん本人だったようです。
しまった。写真を撮っておくべきだったか。
しかし、そのうち、あらためて怪しき人形の館を訪ねるつもりですから、
またそのときにでも。