美智子皇后との会話
4月10日、天皇・皇后両陛下の結婚50年祝賀の行事が催されている。
わくわく亭の女房は多くの日本女性同様、美智子皇后のファンである。
その彼女が10年ほど前、あこがれの美智子皇后に会ったばかりか、お声をかけられたことがあった。
たのまれて数年かかわっていたことがあった。
毎年皇族方からどなたかが展覧会を見にみえたが、その年は美智子皇后がおいでになった。
お帰りの時が来ると、書道家の先生達が居並んでお見送りをしたのであるが、皇后はそのうちの
3人くらいにお声をかけられた。
すると、なんたる僥倖か、美智子皇后は女房にお声をかけられた。
「あなたも今日はお手伝いですか?」
「はい。さようでございます。皇后様には、どうぞおからだを、お大切になさってくださいませ」
「どうぞ、あなたもね」
女房は深々と礼をしたのだが、感激のあまり涙をながした、という。
そのお声といい、もの腰といい、美智子皇后の高貴なお人柄があらわれていた。まるで殿上人
の声であった。ほんの短い言葉の交換であったが、それだけで、心が洗われた思いがした、と
今日もテレビのニュースを見ながら、その時の感激が女房の胸にはよみがえっているのだ。
「あのころ、皇后さまは、ご心労で声がでない病気にかかったりしておいでだったから、
そのためか、とても細いお声だったけれど、とにかく特別なお声だったわ」
たくさんの関係者が居並んでいたのに、なぜ自分が選ばれたのか。
「ご縁だったとしかいえないわ」
女房はまたしても感激を新たにしている。