「恋ヶ窪」評

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文芸誌『季刊文科』がわくわく亭の小説を「同人雑誌季評」欄で論評してくれている。

2009年1月23日発行の第43号で、法政大学教授で文芸評論家の勝又浩さんが、

『別冊関学文芸』37号に掲載された「恋ヶ窪」をつぎのように評している。

{前略)

「恋ヶ窪」も古典を絡めた小説だが、芸術論小説ではない分だけ、女性が大変魅力的である。

蜀山人が好きで、彼の伝記なども書いているという主人公と、二人のデートのたびに

蜀山人・玉厓の事跡の考証が挟まるのだが、それが邪魔にならないばかりか、複雑な

過去をもつ女性の魅力もともに競り上がってくるように描かれている。

この作者がなかなかのストーリーテーラーであることは承知していたが、

この小説では丸谷才一ふうな、つまり知的な遊びに満ちた風俗小説的な面でも

達者な書き手であったことを知ることになった。

(後略)


これはほとんど激賞していただいたと受けとっていいのではないか。

ありがとうございます。

『恋ヶ窪』の読者が(男性の場合ですが)女性主人公「汐見洋子」が魅力的だと好意的な点で

共通しています。わくわく亭にも魅力的な女性が書けるのですぞ。