振り込め詐欺
今日郵便受けに入っていた警視庁からのチラシです。
警視庁中央警察署がつくったもので、振り込め詐欺被害防止の呼びかけをしています。
平成20年に警視庁管轄内で3718件、被害総額60億円。
そこで対策の一つとして家族で合い言葉を決めておけといいます。
たとえば「ポチ」などの犬の名前を合い言葉にします。
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合い言葉と聞くと、むかし赤穂浪士が吉良邸討ち入りのときに、味方同士が暗い邸内で
相打ちしないため、「山」といえば「川」とこたえる合い言葉を使ったという故事を
思い出します。
大石内蔵助は、討ち入り直前にも「山」と「川」の確認をさせて、
「ごゆだんめさるな、おのおのがた」とカツをいれました。
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あやしい電話がかかって、
「おれだよ。息子だよ。会社の金を使い込んだので、すぐ振り込んでほしい」
などど行ってきたら、
「あなた、合い言葉をいってくださいな」
「なによ、それ」
「合い言葉を言えないのなら、息子じゃないわね」と撃退できる。
これ、なかなかいいアイディアだと思います。
ですが、振り込め詐欺のグループはしたたかものです。
この警視庁のチラシをさっそく入手して、対策を練ることでしょう。
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あやしい電話です。
おばあちゃんが受話器をとる。
「おれだけど、女に手を出したら、ヤクザの男がいてさ。慰謝料をすぐ払わないと、指を
詰められるんだ。助けて呉れよ」
「あなた、孫のター坊なの?」
「そうだよ。ばあちゃん、おれだよ。ター坊だよ。すぐ100万円振り込んでよ」
「ター坊なら、合い言葉をいってみて」
「え~と。ジョン。ジョンだよ」
「違うわね。あなたはター坊じゃない」
「なに寝ぼけてんだよ。合い言葉は、ひんぱんに変更しないとヤバイから変えたんじゃないか。
銀行の暗証番号だって3ヶ月ごとに変更するだろう。
今月からジョンにしたの、ばあちゃん、忘れたんじゃないのか」
「そうだったかね。まえはポチだったのよ」
「ポチは先月まで。今月からはジョンだよ。しっかりしないと、振り込み詐欺にひっかかるぞ」
「ほんと、おまえでよかったよ。あぶないところだった。すぐ100万円振り込むね。
女は怖いから、これに懲りてね」
「わかった。女には気をつける。ばあちゃん、来月の合い言葉はハチコーだよ」
「ありがとう」
ごゆだんめさるな、おのおのがた!