事件報道はどこまでやるか?
秋葉原、土浦、八王子などで、兇悪な通り魔事件が続発している。
刃物をもった男女が、駅や盛り場や学校に侵入して、傷害未遂や不法所持で逮捕されている。
学校でも住宅地でも、不審者を見かけると警察に通報して、事件を未然に防ぐ努力が
なされている。
しかし、ニュースの中には、ときに過剰反応ではないかと思われる「不審者」の「逮捕」
そして「報道」が行われている。
つぎのケースなど「逮捕」して実名が「報道」されるほどの事件なのだろうか、と首をひねる。
中学校のプールに侵入し遊泳 奈良の大学生逮捕 7月26日10時53分配信 産経新聞 26日午前3時5分ごろ、奈良県三郷町立野北の町立三郷中学校(山本竹男校長)で警報機が作動していると、 警備会社から110番通報があった。駆けつけた西和署員がプールで泳いでいる男を見つけ、 建造物侵入の現行犯で逮捕した。 逮捕されたのは、近くに住む奈良産業大学4年生、H容疑者(21)。 調べでは、H容疑者は同日午前3時ごろ、同中学校のフェンスを乗り越えてプールに不法に侵入した疑い。 調べに対し「友人と泳ぎに行く予定があり、たまたまプールを見つけ入ってしまった」 と容疑を認めているという。
逮捕された大学生をHとしましたが、産経新聞は実名で報道しているのです。
彼は土曜日に、近くの中学校のプールで無許可で泳いだために、警察によって現行犯逮捕された。
取り調べにたいして、建造物不法侵入容疑を認めたのである。
「暑かったから、つい泳ぎました。土曜日で、生徒たちは誰もいなかったから」とでも釈明した
だろうが、犯罪者として実名で新聞報道されているのです。
事件は事件だろうけど、そこまでするか、というのがわくわく亭の感想です。
学校の管理者が、泳いでいるHに「あなた、許可無くプールで泳いではいけません。すぐ
上がって、出ていってください」と注意をすればすむことではなかったのだろうか、と
考えるのは、時代錯誤といわれるのでしょうか。