イヴ・サンローラン(6)

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この回をもってイヴ・サンローラン最終回としますが、ここで彼の肖像をUPします。

彼はモード作品だけでは自己表現にあきたらず、自らの顔、肉体の露出をしています。

それで思い出されるのは、三島由紀夫です。彼もイヴのように幼少期は虚弱で貧弱な身体にコンプレック

スをもっていましたが、芸術(文学)活動によって世界が彼の存在を認めるようになると、美しく改造し

た肉体においても、世界に認めさせたくて、ヌードを公表しました。さかんに映画に出演して裸体を見せ

たがりました。

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三島にもイヴ・サンローランにも内包したコンプレックスとそのマイナスを補う自分の才能への強烈な自

負と自己愛が匂います。

世界が彼らの才能の前にひれ伏すとき、彼らは、かつてコンプレックスであったものまで征服した完璧な

「男」として生まれ変わった裸身を誇示するようです。

二人には共通したナルシズムがあります。

それが、文学であれファッションであれ、芸術を創造する、摩訶不思議な魂のマグマから湧出したパワー

の一部だったでしょう。

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