逝ける映画人

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 中央区京橋にあるナショナル・フィルム・センター(NFC)では今週27日から9月26日までの2ヶ月間、「特集・逝ける映画人を偲んで」と題して04年1月から06年12月までに逝去した映画人(監督、脚本、撮影などのスタッフから俳優、女優まで)をしのんで64作品を上映する。

 NFCは正式には東京国立近代美術館フィルムセンターといって、一度聞いただけでは覚えられない長い名称がある。

 場所は中央区京橋3-7-6で、わくわく亭の仕事場の目と鼻の先にある。

 主として日本映画のフィルム・コレクションをさまざまな企画、特集を組みながら、常時上映している。過去の日本映画を愛するファンには“メッカ”ともいうべき場所。

 料金:一般500円、学生300円、小・中学生100円、シニア300円、障害者無料。

 一度、火災を出して、建て直された。いつだったか、わくわく亭はよく憶えていないのだが、火災後に
長く建設工事をやっていた。そのころには、僕の仕事場が、目と鼻の先どころか、鍛冶橋通りをはさむだけで、目の前、お向かいにあったから、完成時の様子も窓から見ていた。(それが、いつのことか思い出せないのだから、人様から信用されないわけである)

 今月は45歳の若さで1963年に亡くなった名匠・川島雄三の特集をやっていた。「幕末太陽傳
「洲崎パラダイス 赤信号」「暖簾」「貸間あり」「女は二度生まれる」の川島監督だ。

 なんで、わくわく亭がこの記事を書くかというと、どんどんと日本映画全盛期を生きた映画人が亡くなっていくのが、淋しいからである。

 04年から06年に亡くなった(監督、スタッフは別にして)主だった俳優、女優さんの名前をNFCのパンフレットからひろってみよう。
 それだけでも、われわれは、気づかぬうちに、たくさんの映画全盛時の映画人と永別したことがわかるのです。

 藤木悠藤岡琢也いかりや長介芦屋雁之助三橋達也松村達雄中北千枝子下條正巳

 関敬六市川春代島田正吾山路ふみ子岡田真澄多々良純小田切みき田村高廣渡辺文雄

 桜むつ子、角梨枝子、根上淳中谷一郎丹波哲郎利根はる恵、頭師孝雄、仲谷昇沼田曜一

 三ツ矢歌子、荻島眞一、岸田今日子青島幸男

 ええっ、と驚く名前もあるでしょう。

 われわれ映画ファンは、好きだった俳優、女優はいつまでも死なないと思いこんでいるから。

 なお、上記の人名には植木等さんの名前はない。それは07年、ことし亡くなったのだから。

      さびいかな。


   上掲の写真はNFCのパンフレットから、若くてかっこいい丹波哲郎さん