世界的な株高傾向
わくわく亭が株価について書くと、場違いな印象をもたれるかもしれないな。
日頃江戸文芸にかまけている、そのわくわく亭でも気になるくらい、世界的な株高傾向がつづいているということでもあります。
ヨーロッパ、アメリカ、アジア、日本で株価は右肩上がりの上昇。
アメリカNYダウが、史上初の1万4000ドル台を終わり値でつけました。
そして中国では、恐れを知らぬ株価の高騰ですぞ。
中国政府当局が超過熱状態の株式相場を、なんとか沈静化しようと手を打っているようすが伝えられてきます。
中国の株式市場は日本や西欧とくらべると、上場企業の数も少ないし、政府の強い監督下に置かれていて自由な成熟した市場とはいいがたい。
外国からの資金で売買できる株式市場と、中国人にだけ売買が認められた市場とに分割しながら、政府はコントロールしようとしている。
しかし、輸出による莫大な外貨収入は、株式投資と不動産投資にしか行き場がないため、政府がなにをしようが、株と不動産のバブル的な高騰はとどまるところを知らないロケット的上昇である。
こうなっては、もう行きつくところまで行かないでは終わりようがないのだろう。
中国共産党による統治の、半世紀以上の歴史のもとで、株式投資にしろ不動産投資にしろ、すべては初体験ばかりである。
日本人がくりかえし体験した株式相場と不動産価値の暴落、それによる倒産、破産といった資本主義社会にはつきものの過酷な体験を、中国でもいつかはすることになるだろう。
そのとき、免疫がない中国社会の混乱はすさまじいものが予想される。
中国のテレビがつたえる、上海市民の株取引のチョー過熱状態をBSで見た。
朝の開店時間前に大勢の市民が待っており、証券会社が開店すると、おすなおすなの状態で店内に殺到する異様な光景。みんな株を買うためである。
みんな、株はもうかるもので(国が管理しているから)決して損はしないと信じ切った人たちだ。
大金を投じる人ばかりではない。タンス預金している生活者が、日本円にすると5000円、1万円ほどの全財産をすべて株式投資にあてているという。
だから、みんな必死の形相になって、おすなおすなになるわけなのだ。
株が暴落したら、これでは暴動が起きてもふしぎではない。
ま、そんな他国のことを心配している場合じゃない。
足もとを見ろ、である。
昔から、家庭の主婦たちが兜町にわんさと姿をあらわしたなら、そのときの好調な相場はおしまいだ、というジンクスがいわれている。
今日、池袋から地下鉄有楽町線に乗ったところ、僕のまわりに5人の中年の主婦たちが熱気のこもった会話をしていた。株式でどれだけ儲けたかという自慢話だった。
「○○不動産で300万儲かったのよ」
「わたしもその銘柄もってたのに、手じまいが早すぎたの。100万の儲けってところ」
「○○さんは、20銘柄売り買いして、一年で500万稼いだっていってたけど、結局は行ってこいだったみたい」
まるで、プロの投資家たちの会話で、とても家庭の主婦たちのおしゃべりとは思えない。
第一、利益の金高の大きいこと。いったい運用額は一人数千万にもなるってことか?
金持ちの投資家は、めだたない服装をするものだが、彼女たちの身なりはそのへんのパチンコ屋で遊んでいるおばさんたちと変わりがない。
電車は市ヶ谷駅を過ぎた。
「たいへん、話に夢中になって、市ヶ谷を過ぎちゃったじゃない」
「どうする。つぎの麹町から戻る?」
どうやら、彼女たちは市ヶ谷で東西線に乗り換えて、兜町へいくつもりらしい。
麹町駅で5人はにぎやかに降りていった。
兜町、もちろん証券取引所か、どこかの株屋さんへ親しい主婦たちが、見学かお勉強におでかけの図というところ。
はたして、参議院選挙が終わると、与党敗北から株価は下がりはじめるのではないか?
さっき電車で見てきたことを、わくわく亭は京橋の仕事場に着くと、女の子に話した。すると、彼女はこんなことをいった。
「だから、あぶないんです。旦那のもらってきたボーナスを株に投資している主婦が、いますっごく多いんですって。どこの株も上がってますから、かんたんに儲かったりするから、ますます中年離婚しても
余裕で生活していける、ってかんがえちゃって……」
ええっ!!
株価上昇は、主婦の熟年離婚の自信につながるのか。
団塊の世代の諸君。せっかくの退職金を奥さんの手に渡すと、奥さんは株に投資して、儲けをバッグにしまい、さっさと離婚して行ってしまうかもしれないのですぞ。
ご用心、ご用心。
日頃江戸文芸にかまけている、そのわくわく亭でも気になるくらい、世界的な株高傾向がつづいているということでもあります。
ヨーロッパ、アメリカ、アジア、日本で株価は右肩上がりの上昇。
アメリカNYダウが、史上初の1万4000ドル台を終わり値でつけました。
そして中国では、恐れを知らぬ株価の高騰ですぞ。
中国政府当局が超過熱状態の株式相場を、なんとか沈静化しようと手を打っているようすが伝えられてきます。
中国の株式市場は日本や西欧とくらべると、上場企業の数も少ないし、政府の強い監督下に置かれていて自由な成熟した市場とはいいがたい。
外国からの資金で売買できる株式市場と、中国人にだけ売買が認められた市場とに分割しながら、政府はコントロールしようとしている。
しかし、輸出による莫大な外貨収入は、株式投資と不動産投資にしか行き場がないため、政府がなにをしようが、株と不動産のバブル的な高騰はとどまるところを知らないロケット的上昇である。
こうなっては、もう行きつくところまで行かないでは終わりようがないのだろう。
中国共産党による統治の、半世紀以上の歴史のもとで、株式投資にしろ不動産投資にしろ、すべては初体験ばかりである。
日本人がくりかえし体験した株式相場と不動産価値の暴落、それによる倒産、破産といった資本主義社会にはつきものの過酷な体験を、中国でもいつかはすることになるだろう。
そのとき、免疫がない中国社会の混乱はすさまじいものが予想される。
中国のテレビがつたえる、上海市民の株取引のチョー過熱状態をBSで見た。
朝の開店時間前に大勢の市民が待っており、証券会社が開店すると、おすなおすなの状態で店内に殺到する異様な光景。みんな株を買うためである。
みんな、株はもうかるもので(国が管理しているから)決して損はしないと信じ切った人たちだ。
大金を投じる人ばかりではない。タンス預金している生活者が、日本円にすると5000円、1万円ほどの全財産をすべて株式投資にあてているという。
だから、みんな必死の形相になって、おすなおすなになるわけなのだ。
株が暴落したら、これでは暴動が起きてもふしぎではない。
ま、そんな他国のことを心配している場合じゃない。
足もとを見ろ、である。
昔から、家庭の主婦たちが兜町にわんさと姿をあらわしたなら、そのときの好調な相場はおしまいだ、というジンクスがいわれている。
今日、池袋から地下鉄有楽町線に乗ったところ、僕のまわりに5人の中年の主婦たちが熱気のこもった会話をしていた。株式でどれだけ儲けたかという自慢話だった。
「○○不動産で300万儲かったのよ」
「わたしもその銘柄もってたのに、手じまいが早すぎたの。100万の儲けってところ」
「○○さんは、20銘柄売り買いして、一年で500万稼いだっていってたけど、結局は行ってこいだったみたい」
まるで、プロの投資家たちの会話で、とても家庭の主婦たちのおしゃべりとは思えない。
第一、利益の金高の大きいこと。いったい運用額は一人数千万にもなるってことか?
金持ちの投資家は、めだたない服装をするものだが、彼女たちの身なりはそのへんのパチンコ屋で遊んでいるおばさんたちと変わりがない。
電車は市ヶ谷駅を過ぎた。
「たいへん、話に夢中になって、市ヶ谷を過ぎちゃったじゃない」
「どうする。つぎの麹町から戻る?」
どうやら、彼女たちは市ヶ谷で東西線に乗り換えて、兜町へいくつもりらしい。
麹町駅で5人はにぎやかに降りていった。
兜町、もちろん証券取引所か、どこかの株屋さんへ親しい主婦たちが、見学かお勉強におでかけの図というところ。
はたして、参議院選挙が終わると、与党敗北から株価は下がりはじめるのではないか?
さっき電車で見てきたことを、わくわく亭は京橋の仕事場に着くと、女の子に話した。すると、彼女はこんなことをいった。
「だから、あぶないんです。旦那のもらってきたボーナスを株に投資している主婦が、いますっごく多いんですって。どこの株も上がってますから、かんたんに儲かったりするから、ますます中年離婚しても
余裕で生活していける、ってかんがえちゃって……」
ええっ!!
株価上昇は、主婦の熟年離婚の自信につながるのか。
団塊の世代の諸君。せっかくの退職金を奥さんの手に渡すと、奥さんは株に投資して、儲けをバッグにしまい、さっさと離婚して行ってしまうかもしれないのですぞ。
ご用心、ご用心。