古書店がある街はいい街だ

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 大泉学園の駅近くに古書店“ポラン書房”が店舗を移しました。

 それまでは関越道に近いバス停“住宅前”のそばにあって、こんな場所で古書店が、よくがんばってるな、と感心するとともに、閉店することなく続いてほしいな、とわくわく亭はおもってみていたのです。

 日本全国で書店が年々減少しています。一年間に2000店舗も廃業しているんですよ。この傾向がつづくと、日本に書店がなくなってしまわないかと心配になる。それでは文明国とはいえません。

 大型店舗の進出のせいだとか、ネット書店が活用されているからだとか、そもそも本が売れなくなったからだ、とか原因はいろいろ分析されています。

 それぞれに根拠はありそうです。本がカルチャーの主たる担い手だった時代から、テレビ、DVD、マンガ、ゲーム、ケータイなど多用な文化ツールと機能分担すようになったことがあるでしょう。
 それでも本屋は街の風景に文化の香りを添える、欠くことのできない要素です。
 
 それにしても、本の存在感が弱くなっているのは、さびしいかぎり。単行本など、古書店は買ってくれないし、マンガ本や文庫の方がいい値段になるのだから、本はひもでしばって、燃えるゴミとしてだされているありまさですよ。

 そんなきびしい環境の中で、マンガ本とベストセラーが主体のブックオフとはちがう、“ポラン書房”のような本好きがやっている古書店がわが街にあることは、街の景観の文化水準を高くします。

 わくわく亭は、前の店には休みの日の散歩の途中に、ときどき立ち寄っていました。
「2月からは、駅の近くに移転しますから。いま工事中なんです」と店主から去年のうちに地図入りのチラシをもらっていました。

 完成した新店舗が2月にオープン。それが、じつにチャーミング(写真のごとく)な店構えです。

 いい街には、どこでもきっと、いい古書店があるものだ、と僕はおもうのです。

 この大泉学園の街が、はたしていい街といわれるかどうか、その評価は“ポラン書房”の存続にかかっていますね。