外壁を飾る雪舟の庭

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 写真は改装したINAX・GINZAの外装写真です。建物の角を直角に装飾タイルで仕上げたものです。
 写真は入り口側と、側面の2枚ですが、側面の写真は全体を撮っていません。あいにく、駐車していた白いワゴン車が邪魔をしていたものだから、1/2くらい割愛してあるのです。

 場所はわくわく亭の仕事場がある京橋交差点のすぐちかくで、中央通りに面しているタイルメーカーINAXのショールーム
 正式には、7月2日に改装したショールームのオープンということですが、一足先にわくわく亭がブログで紹介いたします。

 僕が数えたところ、タイルの枚数はタテ13枚、ヨコ36枚ありました。医光寺にある“雪舟の庭”を撮った写真を焼き付けた、合計で468枚の外装タイルで構成した大作です。

 写真には、花が終わって緑となったしだれ桜、つつじ、松などが写っています。小さな花も残ってはいますが、みずみずしい新緑がうつくしい、おそらく季節は初夏でしょう。

 撮影した写真家は大久保博二(おおくぼひろじ)さん。
 世界的に著名なフォトジャーナリストです。
 アジア、中国の徹底した取材写真集で、毎日芸術賞を受賞しているし、アメリカ取材の写真集「アメリカの肖像」では世界的な評価がある。2000年からは日本各地を取材して「JAPAN]を出版(2005)。
 
 あのロバート・キャパ、といった世界的な報道写真家たちが創設した、フォト・ジャーナリストの集団「マグマム・フォト」の、日本ではただ一人の正会員というから、すごい写真家だね。

 1939年の生まれだそうだから、わくわく亭より年長ということです。(自分より、年長者が活躍するぶんには、まったく気にならないもんだね)

 ついでに、雪舟の庭のことにも触れておきましょう。
 写真の庭がある医光寺は島根県益田市染羽町(そめばちょう)にあります。室町時代の画僧雪舟が作庭したといわれている庭です。
 僕はこの庭を拝観したことがないので、益田市の観光パンフレットから引用すると、 
 《山の斜面を生かして立体的に作庭し、石組みの美しさと、しだれ桜、つつじ、楓など四季折々に色づく室町時代の名園で、国指定史跡》、となっています。

 水墨画の画聖としての雪舟は、だれでも知っていますが、作庭家としての雪舟は案外知られていない。(知らないのは、わくわく亭ばかりだったかな?)

 益田市まで出かけるチャンスのなさそうな諸氏は、有楽町線銀座一丁目から徒歩2分、INAX・GINZAにどうぞ。
 雪舟の庭と大久保博二さんが共作したアートを、往来から見ることができます。
 もちろん、拝観料は無料ですよ。