2009-12-05から1日間の記事一覧

土門拳の『風貌』(4)

志賀直哉が「小説の神様」なら、小林秀雄は「近代批評の神様」ということになろう。 1951年3月、49歳の小林秀雄を撮影した。 その夜は暴風雨だった。 書斎で机に向かっているところを撮影しようとしたところ、突然電気がきえて 家中が真っ暗闇になっ…

土門拳の『風貌』(3)

日本の私小説を完成したといわれる「小説の神様」志賀直哉である。 1951年6月に撮影した。68歳の「神様」である。 土門拳が撮影の準備をしていると、電話がかかってきたと呼ばれて、志賀直哉は 前のめりで駆けて行った。 あんなに全速力で走ると、転ん…