小林よしのりの「”君の名は。”がキネマ旬報圏外の理由」

マンガ家の 小林よしのりさんがブログで表記の記事を書いている。

わくわく亭も賛同する記事なので、ここに一部を紹介する。

                     ☆

キネマ旬報で1位は『この世界の片隅に』で、2位が『シン・ゴジラ』だという。

君の名は。』は圏外だったらしい。まさに、やっぱりなという評価である。

評論家は映画を「理屈」で見るのだ。だが、少年少女や一般庶民は映画を「感覚」で見る。

評論家が好む映画には「言葉」や「理屈」がべったり張り付いている。

だが、庶民が夢中になる映画は「無意識」で何かを感じているのだが、それを言葉に昇華できない。

本当に重要なことは、少年少女の「無意識」が何を受容しているのかという洞察だ。

大人は少年少女の「無意識」を分析できない。それは、これからの世界を創造する未来人の

「感覚」だから仕方がないのだ。

(略)

本物の知性は少年少女の「無意識」に何が生まれているのかを洞察できなければならない。

君の名は。』には現代社会で最も重要なメッセージが内包されているのだが、理屈好きな大人

でさえ、それを言語化できないほどに娯楽に徹していたから凄いのである。


                     ☆

“評論家は映画を「理屈」で見るのだ。だが、少年少女や一般庶民は映画を「感覚」で見る”

このアニメが日本ばかりか、公開されたタイ、中国、韓国でも記録的なヒットをしているのは

観客が「理屈」で見ていないからだ。「感覚」の普遍性がアジアの少年、少女の心を

強く捉えたからであり、それが芸術性なのだ。