「酩酊船」最終号

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前略

 今日から5月だというのに、電気ごたつでテレビを見ているありさまで、とても初夏が近いという気分

がいたしません。

 同人誌「酩酊船」の最終号が発行になりました。作家の竹内和夫さん、前之園明良さん、映画監督の故

前田陽一さんたち兵庫県の龍野高校の仲間がはじめた同人誌でした。

 わくわく亭は2004年5月発行の第19集から同人として作品を発表するようになりました。それか

ら9年になりますが、竹内さん、前之園さんの決断で、廃刊が決まりました。同人誌も生きものですか

ら、誕生があれば、終焉があります。最終号には全号の総目次が掲載されています。それを眺めると、同

人たちの人生の軌跡を眺めるようで、深い感慨を覚えます。

 5月25日には龍野で最後の合評会が催されます。私は尾道からの帰途龍野へ廻る予定にしています

が、さぞやしみじみ哀歓を味わう酒宴になることでしょう。

 まさか最終号になろうとは予想もしていなかったもので、わくわく亭の「深夜音楽」は最終号にふさわ

しいものかどうかわかりませんが、またご感想などお聞かせいただければさいわいです。

 これまでの「酩酊船」へのご厚情にお礼を申します。