近藤誠さんに菊池寛賞

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文藝春秋の12月特別号を読んでいたら、今年の第60回菊池寛賞受賞者の中に

『患者よ、がんと闘うな』で有名な放射線科医師の近藤誠さんの名前があった。

受賞理由は次の通り。

乳房温存療法のパイオニアとして、抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性など、がん治療における

先駆的な意見を、一般人にもわかりやすく発表し、啓蒙を続けてきた功績に対して。


近藤さんは2014年に慶應義塾大学医学部で定年をむかえる。放射線科の講師のままで

定年をむかえる。がんの手術の多くが不要なこと、抗がん剤は固形がんには効かないこと、

がんは早期発見するより気付かない方が長生きできる、などと主張してきた医師だから、

がん学会では異端で村八分にされてきた。とうぜん大学では助教授にもなれず、定年まで

ただの講師の身分のままに置かれた。

しかし、凡百のがんの専門医師より、その功績は大である、とわくわく亭は信じる。

よくぞ、文藝春秋社は近藤氏に菊池寛賞を授与したものだ。よくやった。


わくわく亭は写真のように、近藤さんの本の熱烈なファンであり、信者である。

近著の、中村仁一医師との対談である、『どうせ死ぬなら「がん」がいい』から、いくつか

抜き書きしてみよう。

がんの不安、恐怖から、日本人を解放してくれる名医が近藤誠だとわかるだろう。

胃がん、肺がん、肝臓がん、大腸がん、乳がんのような固形がんには抗がん剤は効かない。

○不必要な手術をしたり、抗がん剤治療をするから、苦しい死、悲惨な死になる。

○がんは放置すると少しずつ体力が衰えて、痛んだり苦しんだりしないで、枯れて眠るような

 自然な死をむかえる。

○がんの9割は「末期発見・治療断念」「放置」が最も望ましい。

○症状がなく健康なら、がんを発見するための検査、検診は避けた方がいい。

 たとえば50歳を超えた男性の2人に1人は、死後解剖すれば前立腺がんが見つかる。けれども

 それは放っておいても大きくならない「潜在がん」です。

○がんは自覚症状が出てから医者にかかれば十分です。決してあわてて治療を受けてはいけません。

 自覚症状が現れてから、(手術、抗がん剤治療をしないで)放射線等で対処すれば十分です。

胃がんの場合、ほかの臓器に転移している本物のがんなら、胃を全部取っても治らないから、

 痛い思いをするだけ損です。転移しない「がんもどき」なら無治療で様子をみる。

児玉清梨元勝さんも、がんとわかって3ヶ月くらいで死んでしまったが、二人とも抗がん剤

 治療を始めてすぐに亡くなった。(がんで死んだのではなくて、抗がん剤で死んだ)

○がんとは老化だから高齢者が検診をうけたら、がんがみつかるのはあたりまえ。

 がん検診は受けるひつようがない。

○「がん保険」は保険会社のドル箱。日本では健康保険で十分。

○がんは手術すると痛みが出るのです。


などなど、現代の医学では転移性の本物のがんの治療法はない。ほとんどは転移しない「がんもどき」

だから、放置しても命にかかわることはない。それを本物のがんとして医者は手術したり、抗がん剤

治療をするから患者は数ヶ月で死んでしまう。

がんと気付かずにがんで死ぬのがいい。

こうした主張をつづけてきた近藤誠さんに菊池寛賞がおくられた。

近藤さんおめでとう。