『ふしぎなキリスト教』
新書大賞とは、その1年間に刊行された新書の中から「最高の一冊」に贈られる賞だということで、
中央公論新社が主催している。
第5回となる「新書大賞2012」は、2011年に刊行された1500点以上を対象に、
新書に詳しい書店員や書評家、各社の新書編集担当者ら67人の投票によって選考され、
わくわく亭が買って読んだのは去年の秋だったと思うが、たしかに面白かった。
新書大賞を受賞したと聞いたので、紹介をしておきます。
3部から構成されており、
第2部は「イエス・キリストとは何か」
第3部は「いかに〈西洋〉をつくったか」
で、とくに1部と3部が、従来数知れず刊行されてきた「キリスト教とはなにか」という入門書
が十分に踏み込んでこなかった部分、領域についても討論して、そうだったのか、と
蒙を啓いてくれる。
アメリカを宗教国家と見なければ理解できないと、わくわく亭は考えてきたが、
この「第1部」はとても参考になった。
第3部も興味深い。
当初はイスラム教の方がリードしていた。
それが何故近代化において、キリスト教圏が主導権を握ったのか。
近代化ができない。この分析は、なるほどと教えられた。
論議は新鮮だった。
定価840円はお買い得であると、わくわく亭は保証します。
参考までに、1部と3部の目次を掲載しておきます。