第一スタジオにて

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10月30日、晴。

午後2時に、息子たちが車でホテルに迎えに来た。沖縄市内の「第一スタジオ」に行く。

ビルの2階に上がると、たくさんの人である。七五三の記念写真を撮る家族が多いのだ。

お客は衣装ルームでお好みの衣装を3組選ぶ。3回衣装をあらためて、子供たちの写真を

撮影するのだ。

沖縄の伝統衣装をまとい、髪を結い上げて髪飾りをつけた少女がいる。

裸の金太郎になった生後100日の赤ん坊がいる。

燕尾服の男の子、ダンス衣装に女の子、などなど。

沖縄らしく、父親がアフリカ系アメリカ人の兵士らしい家族がいる。

やっと二十歳になったばかりかと思うほど若い夫婦が、赤ちゃんを抱いて写真撮影されている。

3回衣装をあらためた子供の写真と、家族写真1枚とで、費用はおよそ2万円。

決して安くはないが、沖縄ではこのようなスタジオ写真の商売が盛況だそうだ。

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さて、われわれの番となる。

簡単には進まない。ミウとミクをそれぞれに椅子のそばに立たせて撮影しようとするが、

ママが側にいないことには、どうにもならない。

どんなに女性スタッフがあやしたりしても、泣くばかりで撮影は無理。

パパとママが膝に抱いた写真を撮ることに変更する。

3人のスタッフが笑わせようと、あの手この手をつくして、ようやく撮る。

わくわく亭と女房が加わった家族写真を撮り終えたのが5時半で、2時間半もかかったことになる。

「これでは、2万円とられても文句はいえない」とわくわく亭はスタッフの熱心な仕事に

敬意を表す。

一階に下りて、写した写真の中から、仕上げてもらう写真を選ぶ。

時刻は6時である。ミウとミクも大仕事で、疲れたことだろう。

きみたち、スターになるのは楽ではないよ。

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