原発事故処理費の見積もり

民間シンクタンク日本経済研究センターが事故処理費用の推計を

原子力委員会で報告したそうである。

それによると、農業漁業への補償を除いた、もっとも楽観的なケースで

今後の10年間で5.7兆円。条件によっては20兆円以上と推計した。

5.7兆円は米国のスリーマイル島事故を参考にしており、20兆円以上は

チェルノブイリ事故を参考にしているそうだ。

これには汚染水、土壌の処理費、農漁業補償費は含まれていないとのこと。

10年で20兆円だとして、年間1兆円。

これに驚いていてはいけません。

現在福島第一原発では、フランスのアレバ社の協力を得て、放射能汚染水の処理を

6月から開始する準備をしているとのこと。

東電はおよそ10万トン溜まっている汚染水処理費用として、600~700億円必要

と見積もっている。

なにか少なく見積もり過ぎではないか、と疑わしい。

すると驚愕するような見積額が出てきた。

情報の出所は経済産業省です。

アレバ社が汚染水の処理費用として1トンにつき1億円の見積もりをしてきたというのだ。

現在およそ10万トンあり、年内には20万トンまで増えるという汚染水。

10万トン処理で、10兆円になる。東電が見積もっている経費の600~700億円と

とんでもなくかけはなれた見積額なのだ。

20トンで20兆円。

日本の国家予算は90兆円で、しかも税収は40兆円しかない国債依存予算を組んでいる

日本で、福島原発事故処理に10年で20兆円、汚染水処理だけでアレバに頼めば20兆円、

これにまだ土壌処理費、農業漁業補償費が加算される。

なんたる巨額の費用か。

どこに財源をみつけるつもりなのか。

原発はこんなにも高くつくエネルギーなのである。