森暁子の純粋な世界(1)
森暁子(もり あきこ)さんは31歳の若さで夭折した創作家だった。
絵画、イラスト、そして粘土人形で、たくさんの作品を遺した。
ニックネームがCHIBI(チビ)。
彼女の両親と友人たちが、作品を撮影して写真集を作った。
タイトルは“CHIBI”。
2000年ころだったと思うのだが、わくわく亭の倅のところに来た年賀状を見て
「ユニークな絵を描く人だね。こんな色で人の顔を塗るの見たこと無いよ。だれだ、この
作者?」
「ともだちのチビだよ」と倅の返事だった。
その年賀状に使われた原画も写真集に収めてある。
そのとき、わくわく亭は自分の小説集のカバーイラストを、この年賀状を描くイラストレーター
に、いつか頼みたいと、倅に話した。
それから間もなく彼女は病気になって、短い生涯を終えてしまった。
その年賀状の原画がこれだ。
彼女の遺作写真集を見ながら、「尾道物語・幻想篇」のイラストをたのんでいたら、どんな
本が出来たろう、と想像する。
たくさんの「かわいい」作品の中から、いくつか紹介する。