恋愛指数
記事のタイトルを「恋愛指数」とつけたが、このデータは首都圏男性(30~34)の未婚率
である。
ほぼ男性の半分が未婚ということだ。東京はおよそ60%が未婚。
さまざまの理由や原因があるだろう。深刻な不況の影響も原因になる。
現在の2010年はさらに未婚率が高くなっているとも推定できる。
データは35歳から後の未婚率を示していないが、未婚のまま一生を過ごす男性はどのくらい
いるのだろうか。
ついでに調べてみたら、2005年の国勢調査で50歳男性の未婚率は15.4%だった。
50歳で未婚の率を「生涯未婚率」と呼ぶそうだ。
50歳の男たちが10人いれば、その中の1~2人は生涯未婚ということになる。
では数にすると、どのくらいの人数になるのだろうか。
2008年の全国の年齢別人口統計がある。
それによると、50歳は全国で76万人いる。そのうちの15.4%である12万人が
「生涯未婚」となる。
50で未婚ということは、41~50歳までも未婚だったと推定して、41~50までの
人口を合計すると、800万人、その15.4%は123万人。
つまり、41~50歳の男性で未婚者は最低123万人いることになる。
41~49までは、50歳より未婚率は高いはずだから、200万を超えているだろう。
日本の中年の、そんなにたくさんの男性たちが、独り者の生活をしているのだ。
不況でも、貧乏でも、戦下ですら、いつの時代であれ、男と女は恋愛をしてきた。
そして所帯をもってきた。つまり結婚してきたのだ。
おいおい、「おじさん」と呼ばれる年齢になって、居酒屋やパチンコで
時間をつぶしてないで、恋愛しようよ。
わくわく亭が何故こんな「余計なお世話」な記事を書くかというと、
今朝の新聞で首都圏の「恋愛カウンセリング」の記事を見たからなのだ。
銀座にあるカウンセリングには、かつては相談者はほぼ全員女性だったのが、いまでは
50%が男性だそうだ。
場所柄、中央官庁の公務員、大手企業の社員、弁護士もいれば警察官、消防士などで、
出身大学も東大、慶応、早稲田などなど。
どうしたら恋愛やおつきあいができるのか、相談にくる。
費用は1回90分、6回のカウンセリングで約19万円なり。
背広にネクタイの男性が、泣き崩れるから、デスクにはティッシュが常備されている。
「デートの仕方がわからない。プランをつくってほしい」
そんなものも自分でつくれないのか。
ぶらりと公園の桜でも見に誘えばいいだろうに。
「僕がほんとうに好きなのか、かわりに確かめてほしい」
おやおや。
「バーチャルの恋愛ゲームに熱中してしまい、本当の女性との恋愛ができない」
「メールなら2~3時間女性とコミュニケーションがとれるが、デートはできない」
つまり、生きた、体温のある肉体をもつ女性が、「こわい」ということなのだ。
受験勉強、就職、社内競争、忙しく生きてきて、さて結婚適齢期となってみれば、
「どうしたら恋愛できるのだろう」と、
「恋愛の教科書」をお勉強する彼ら。
そのストレスに「わっと、机につっぷして泣き崩れる」かれら。
そんな「恋愛の教科書」を19万円も出して買うくらいなら、文庫本で恋愛小説を
買ってきて読む方が効果がある。
テキストだのマニュアルなどという「知的情報」は恋愛にはクソの役にも立たないね。
恋愛は情緒的、感情的、直情的なものだから、どっぷり溺れる訓練としては
恋愛小説が役に立つ。
「彼女といても、何を話していいか分からないから、高校の模擬試験で高得点を
とった、と自慢してしまう」
そんな馬鹿してないで、公園の夜桜見物にさそって、読んだばかりの恋愛小説の
話でもすればいい。
わくわく亭は高校のときに川端康成の「雪国」を読んで、いつか芸者をあいてに恋をしよう
と考えて、あちこちの温泉場に、そんな芸者さんをさがしに行ったものだし、
片思いをすれば、これがツルゲーネフ的な恋というやつか、と失恋しても「悪くない」と
考えたし。
そうやって、恋愛経験を積んでいけばいい。
マニュアル本やカウンセリングは捨てて、彼女と街歩きをなさい。
そうしないと、あっというまに50歳で「生涯未婚」になってしまうぞ。