「夏の日本橋」

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高田力蔵(1900~1992)の油絵「夏の日本橋」20号です。

昭和29年制作。

高田力蔵は福岡県久留米生まれ。石井伯亭に師事。春陽会会員。

絵は三越側から見た日本橋の景観である。

左の茶色い建物は野村證券ビル、その右となりの白いビルが現在の日本橋御幸ビル。その右にあるのは

当時の白木屋

中央に日本橋御幸ビル(旧東海銀行日本橋ビル)が描かれているのは作為的だったかどうか分からない

が、現在のこの絵展示場所は、そのビルのテナントである三菱東京UFJ銀行日本橋中央支店である。

東海銀行UFJ三菱東京UFJとめまぐるしく銀行の合併がすすんだ、金融再編成の結果である。

いつもいうことであるが、東京オリンピックのための道路整備と称して、この橋の上に、醜いコンクリー

ト製の高速道路を走らせてしまった日本の都市行政のお粗末。

もはや、このような「夏の日本橋」を眺めることはできないのである。



わくわく亭はたまたまこの銀行支店に行く用があって、エレベーターを待ちながら、

ホールの壁面にかかったこの絵に気がついたので、いつも携帯しているデジカメで撮影したものである。