『サンカンペンの壺』

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 本日1月10日、わくわく亭が日頃、格別に親しくしている作家が新刊書を出しました。

 彼はこれまでに『尾道船場かいわい』などの尾道ものを3冊、『南畝の恋』などの江戸の文人大田南畝の伝記小説を3冊出版していますが、今度の本は、おもむきを変えて海外の人物、事件を取材した小説を4篇あつめて小説集としました。

 「サンカンペンの壺」はタイのチェンマイへ同行したビジネスの大先輩が、戦時中に日本軍のインパール作戦に参加した生き残りで、彼のビルマ(現ミャンマー)における戦後の遺骨収集の体験と、奇蹟をもたらすというサンカンペンの壺のふしぎな物語。

 「コンゴからのエアメール」は、ある日アフリカのコンゴから届いた一通のメールが、怪しげなマネーロンダリングの提案をしており、それを詐欺とわかっていながら、差出人の民族解放戦線という名称にひかれる日本人ビジネスマンの心理の顛末。

 「新橋裏道のリリー・マルレーン」は戦争を知らない日本の若者が南ドイツからやってきた木訥な技師と数日仕事をするなかで、ドイツ人技師のイタリア戦線での苛烈な戦闘体験と、彼が唄う哀切なリリー・マルレーンを聴く感動を描きます。

 「歌のゆくえ」はビジネスで中国へ行って、現地のカラオケでなにかの歌を中国語で唄ってみたいと考えた主人公が練習したのが『何日君再来』だったが、その歌はどのような背景でつくられた歌だったのか、その歌にまつわる友人である中国人一家の日中戦争時の運命を知ることになるという物語。

 出版社は「澪標」(みおつくし)で、本日から、中次ぎ会社を経由して、配本されます。

 初版の発行部数は限りがありますから、どうしても、じゅんく堂とか、紀伊国屋書店といった、大手書店の支店を中心に配本されます。

 ISBN978-4-86078-119-4

 202ページ

 定価(本体1600円+税)
 

 確実な入手方法は出版社に直接ご注文いただくことになります。

            澪標(みおつくし):大阪市中央区船越町1-6-2 アズタビル403
                 TEL・FAX:06-6944-0869

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