菓子の塔は何なのか?

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 毎日のように銀座一丁目の交差点を渡りながら、角にあるコージーコーナーのお菓子のショーウンドーの中に立つトンガリ帽子を、眺めるともなく眺めてきたわけだ。

 写真の1.がそれなのだ。

 いつから立っているのか、かなり以前からだ。

 それが、なになのか、どこにも説明はない。


 それが、なになのか、わくわく亭の脳に(あなたにもありますよ、名探偵ポワロの灰色の脳細胞とおなじレベルのものが、とは女房のおべんちゃらではあるのですが)突然ひらめいたのであります。

 それはトンガリ帽子ではない。

 それは、かつてここにあった京橋の親柱の頭部をかたどったものだ。

 店に入り込んで、菓子も買わず、いきなり、
 「そこにあるのは、京橋の親柱をかたどって作ったものではありませんか」
 と尋ねたりしたら、異常者とまちがえられるおそれがある。ちかごろ、ヘンなおやじが発作的に奇
行を演じたり、いきなりキレたりして社会を驚かせているから。
 そうした配慮から、わくわく亭は、心しずかにウンイドー越しに写真をとるだけにしました。

 なぜ、わくわく亭の推論は正しいか。

 それを証明いたします。

 ここは交差点でありますから、当然四つ角であります。四つ角の一つには銀行があって、いきなことは
できないので、ここは除外します。

 あとの3つの一つが、写真2.です。

 これは、昭和34年に埋め立てられた京橋川にかけられていた京橋の親柱の一本を、撤去した後に記念として保存したものです。銀座テアトルビルのそばに立っています。夜間には照明に灯がつきます。
 その頭部に注目します。

 コージーコーナーの菓子でこしらえた尖塔は、これを模したものなのです。

 いや、そうともいえるが、まだ納得しきれない、と疑い深いかたは、つぎの写真をみてください。

 四つ角の一つにあるのが、交番の建物です。その屋根に注目してください。

 親柱の頭部をかたどったデザインになっています。

 こうなれば、コージーコーナーの菓子が、親柱の頭部であるという、わくわく亭の推論に賛同して
くださるでしょう。

 さいごの写真は、ありし日の京橋の姿です。親柱が見えています。その背後にテアトルトーキョーが
写っています。

 橋下には京橋川が流れています。

 こうして、都心に高速道路を巡らすために、自然の川を埋め立てたり、暗渠にしたりして、江戸、明治
時代からつたわった美しい川のある風景、景観を失ってしまったのです。

 まったく、おろかなことをしてきたものです。

 埋め立てた川を掘り返して、もとの川を復活させる都知事は出てこないものか。