図書新聞

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図書新聞7月15日号の同人誌評(志村有弘)でわくわく亭の

10枚の短編小説「室津のキツネ」(別冊関学文芸54号)が好評です。

評者の志村氏から「一つの名人芸」と言われて、うれしいです。


森岡久元の「室津のキツネ」(別冊關學文藝第54号)が面白い。

 室津の旅籠のあるじ野本仙山は、人をかつぐ癖があった。

 江戸から長崎へ行く大田南畝が仙山の旅籠に宿泊することになり、

 南畝を尊敬する仙山は、そのことを喜びながらも、室津のキツネが修験者

 を誑かした話をし、修験者から貰った護符を見せ、その匂いを南畝にかが

 せるのだが、それは仙山一流の人をかつぐ行動。

 軽妙な文章、随所に見せる洒落が巧み。これも一つの名人芸というべきか。」