快挙なり
昨年9月12日に「西橋美保の新歌集『うはの空』」の記事で紹介した姫路在住の歌人
西橋美保さんの歌一首が、「NHK短歌」3月号で高野公彦選になる「巻頭秀歌」十首の
中に選ばれています。
古典的な秀歌を含むもので、その中に、西橋美保さんの『うはの空』から次の作が選ばれて
います。
百物語に百のかなしみともしびが消えるやうにはひとは死ねない
選者の高野公彦さんは、この作の歌意を次のように解説しています。
「百物語という伝統的な知的遊びがあったが、この歌では〈さまざまな百の物語〉の意で用い
られているようだ。人には、それぞれの人生があり、灯火が自然に消えるような静かな死は
少ない。みんな悲しみを抱え、苦しみながら死を迎える、というイメージが作者の脳裏にあって
生まれた歌だろう」
西橋さん、おめでとうございます。まさに快挙ですよ。