やぼうございます

『カネを積まれても使いたくない日本語』という本を著者の内舘牧子さんが紹介する番組を

見た。

内舘さんが実際に接した最近の奇妙な日本語について話していたが、まさか、と思うほど

珍妙な日本語が広まっていると聞いて、びっくりした。

たくさんの例が紹介されたが、なかでも飛び抜けて奇妙なのが、

「やぼうございます」

「ヤバイ」を若者がしきりに使う。

それを熟年女性が丁寧語にして使って、「やぼうございます」となった。

これは日本語の乱れの本当にヤバイ状況の見本と言える。



やたらに政治家やテレビのタレントたちが使うのが、へりくだった言い方として「…させて頂く」

を使う。使いすぎると滑稽になると言う見本が、ある男性タレントが二人の女性と交際していて

謝罪した記者会見での例。

「Aさんとお別れさせて頂きました。Bさんともお別れさせて頂きました。Aさんからは

ビンタを受けさせて頂きました」



ある公立病院が患者を呼ぶときに敬意を表すため、それまでの「患者さん」から「患者さま」に

改めた。それから始まって、なんでもかんでも「さま」付けが一般化しているとのこと。

いまでは、メーカーさん、お名前さま、ご住所さま、おコートさまになり、

ついには、ある会場で内舘さんは、

「おバックさまをお預かりします」といわれて仰天したそうである。