松茸

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この店は岡山県久米南町にある松茸屋さん。

今年は夏の猛暑と雨不足で異常なほどの不作。

久米南町では例年の2%の入荷、岡山全県でも10%という不作。

このおばさんが開いている松茸屋で入荷したのは、これ一箱だけ。

国産の松茸は、庶民が口にできないほどの高値になって、まことに久しい。

ことしはべらぼうに高いだろう。

わくわく亭が(尾道の)少年の頃、松茸はごく普通の季節の野菜だった。

七輪の炭火に金網を掛けて、その上で手で裂いた松茸を焼きながら、

熱々の松茸に醤油をつけて、ご飯のおかずにして食べたもので、

近くの八百屋ならどこでも手軽に買えた。

いまから思えば、ずいぶん贅沢な食べ方をしていたものだ。