超スローな動画アート
どこかの大邸宅の壁に掲げられた人物の肖像画。
しばらくして再度見上げると、手の位置が違って見える。
そんなはずはない。肖像画が動くはずがない。
また見上げれば、顔が横向きになっている。
何だこれは。
そんなシーンを映画で見ることがある。主人公の心理的作用に原因する錯覚であったり、
ホラー映画のシーンだったりする。
動くはずのない物が動く。しかも超スローテンポで動くゆえの驚きと面白さ。
そんな動くHD絵画がある。
FILMICART(フィルミックアート)というスウェーデンの会社が制作。
4シリーズが発売されている。
どれも意表をつく面白い映像作品だが、「動くバロック絵画」と「動くシュルレアリズム絵画」
がわくわく亭のお気に入りである。
「動くバロック絵画」は6作品で69分。
冒頭で例をあげた肖像画を連想してもらえればいい。
図書館や学校、銀行、病院などのロビーに置いた液晶テレビの大画面で見るようにすれば、
子どもたちは、じっと画面の変化がいつどこで起きているか、くいいるように見ることだろう。
「動くシュルレアリズム絵画」は4作品で46分。
その中の1編「眺めのよい部屋」は、海岸に近い部屋の絵で、ドアのそとに海が見えている。
浜辺で遊ぶ人声が流れ込んでくる。ゆっくりと時間が過ぎるのを、日陰の移動で感じることになる。
まさしく、時間を絵画にした作品となっている。
サンプル動画はYOUTUBEで見ることができる。「TelesisInter1」で検索。