暗闇で光を見る

さて寝るとしようか。

部屋の電気を消して、階下に下りる階段で、目が光線を見た。

消灯するときに見た最後の光が、残像として見えたのか。

床について、横になろうとして、また光線を見た。

左目の上辺部に横一文字の光線だ。

疲れ目だろう。

目薬をさして寝た。

それが7日まえのこと。

その翌日夜の散歩に出て、帰ってくる途中、信号機のない十字路を、

ドライバーに教えるため道路中央に埋め込まれているライトの点滅を見た。

その地点を過ぎても、左目が横一線の光を見ている。

おや、これはなにかありそうだ。

左目は右目より視力が劣る。疲れやすいし、軽い痛みが生じるのも左目だ。

まさかこわい網膜剥離の前兆なんかじゃないだろうな。

大阪の出版社「澪標」の社長が網膜剥離寸前で手術をした話を憶えている。

たいへんな激痛があったらしいから、それと比べると症状はかるい。

黒い糸くずのようなゴミが見える「飛蚊症」はある。

さて、それから、夜ばかりか、昼間も暗いところでは、光を見るようになった。


今日、眼科に行ってきた。

診断は「光視症」。

光視症とは何か。

専門家の説明を借りる。


飛蚊症と光視症」

飛蚊症の原因として最も多いものが硝子体剥離です。

この硝子体剥離の原因は、老化現象として起こります。

眼の硝子体とその奥の網膜は普通ぴったりとくっついています。

ゼリー状の硝子体は老化や近視眼で収縮します。

収縮すると硝子体と網膜とは離れてしまいます。

これが硝子体剥離という状態です。

この時もとの接着部分が硝子体混濁となり、その影が飛蚊症となるのです。


光視症は飛蚊症と同様、網膜剥離などでも起こりますが、

主に老化(加齢)と共に、後部硝子体剥離のときに起こります。

網膜と硝子体の間に強い癒着があると、その部位はすぐに剥がれず、

目を動かすたびに硝子体が揺れて網膜が引っ張られます。

このとき網膜が刺激されて実際にはない光を感じるのです。

網膜と硝子体の癒着がとれれば光は見えなくなりますが、癒着が長く残り、

光視症が数週間から数年間持続することもあります。


ということで、ゼリー状の硝子体が老化で収縮するとき、きれいに網膜から

離れないで、一部がくっついていると、網膜をひっぱることになる。

そんなときに網膜の刺激を脳が光として感じる。というメカニズムだそうだ。

こうして、わくわく亭は、またひとつあらたな老化現象を体験しているのです。

どなたかのご参考になればと、ブログに書いておきました。