『尾道渡船場かいわい』が大学紀要に

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わくわく亭の著書に『尾道船場かいわい』という小説集があります。

表題作は2000年7月に第7回神戸ナビール文学賞を受賞した作で、他に五篇の中短篇が収められ

て、どれも尾道を舞台にした作品です。(株)澪標から2000年11月に発行されました。

 つい最近のことですが、インターネットで槇林滉二さんという人の『日本近現代文学に描かれた尾道

散文関係を中心に―』という論文を目にしました。

 槇林さんは今年2011年3月末まで、尾道大学芸術文化学部教授で、副学長を務めた日本近代文学

の研究者です。いま和泉書院から「槇林滉二著作集」が第1巻から第4巻まで刊行中です。

 論文は大学の「尾道学」講座のために用意され、2010年3月発行の「尾道大学芸術文化学部紀要」

に発表されたものです。

 大正期から昭和戦前期としては志賀直哉林芙美子井伏鱒二の小説が論じられ、戦中から昭和後期で

は内田百閒が取り上げられています。そして平成以後としては、

《「尾道の文学」は次なる盛期を迎える。そこに二つのものがある。一つは山代巴の「千代の青春」

森岡久元の『尾道船場かいわい』などで、これらは「尾道の文学」の本流と思われる。

 今ひとつは、西村京太郎や深谷忠記などによる、いわばご当地ものの出現で、まさに、

文学名所の再生産とでもいえるものが行われていることである》

として、わが『尾道船場かいわい』が「尾道の文学」本流の作品として大きく取り上げ、

論じられているのです。

 尾道大学の教授が「紀要」に研究論文として発表したものに、日本の文豪、大作家とともに

名前をつらねて論評されていることに驚くとともに、大変名誉のことに感じています。

 なにしろ全体で13ページある論文の中で、およそ1ページ半の紙面をさいて、

尾道船場かいわい』の内容が紹介されているのですから、感激します。 




槇林滉二教授の論文『日本近現代文学に描かれた尾道―散文関係を中心に―』を読みたい人は

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