盗難(続報)
わが家の前に駐めてあった、内装業の職人さんの車から盗まれたカバンがみつかった。
盗まれた日の午後のことだ。
盗まれたのはカバンと上着だったが、みつかったのはカバンだけ。
近くに小学校がある。そのそばのゴミの収集場所でみつかった。
近所の人が見つけて、中にあった名刺のケータイ番号に連絡してくれたのである。
職人さんは、わが家で仕事中だったから、うちの息子が案内役に立って、
二台の自転車で発見場所へと駆けつけた。
銀行のカードと車の免許証だけ抜き取られていたそうだ。
カードはすでに使用停止の処置がとられているから被害はないだろう。
免許証は再発行してもらう必要がある。
手続きに何日かかかるということだ。
警官は、
「免許証がカバンごと盗まれたのなら、今日は運転して帰宅しないように」
と釘をさして行った。
といって、家の前に駐車している職人さんの車はどうすればいいのか。
乗って帰れば,無免許運転になるし、だれかが運転代行するか。
こんな場合、免許証の盗難証明を警察がしてくれて、車の移動を認めるという
緊急処置でもとれないのだろうか。
「それにしても」と職人さんは首をかしげる。
カバンには、銀行の預金通帳とハンコが、カードといっしょにしてあったのに、
カードだけ抜いて、通帳とハンコは残してあった。
「なぜだろう?」
また、
そんなことより、車をどうやって帰るつもり?
わくわく亭はそれを心配する。