民主党代表選

ノンフィクション作家佐野眞一さんの作品を、わくわく亭は愛読していますが、

氏がただいま続行中の民主党代表選について、いかにも佐野さんらしい人物月旦をしている。

小沢一郎さんについては「買いかぶられた政治家」という。

小沢さんが尊敬する田中角栄のような他人をひきつける「底光り感」がないという。

たしかに田中角栄と比べると、実体というか質量が軽い。

「彼は実体よりも自分を大きくみせることにたけている。極論すればそれだけの

政治家ではなかったか」と手厳しい。

さらにそのような小沢幻像をこしらえてきたマディアを批判する。

「メディアが彼を過大評価し、小沢が好きか嫌いか、親小沢か反小沢かという

二項対立軸にもっていきがちだった。その小沢氏が20年近く、日本の政治の主役であり

続けたことに日本の不幸がある」

さらにメディアをしかる。

「今回の代表戦騒動でも、メディアの過熱ぶりとは裏腹に国民は冷めている。

小沢氏、菅氏、鳩山氏の「軽さ」と同時に、国民の空気をとらえることのできないメディアの

幼さが露呈してしまったように思える」

政治家の「軽さ」は野党第一党自民党ではさらに顕著である。

民主党攻撃の千載一遇のチャンスであろうに、党首の谷垣禎一さんはどこでどうしているのやら。

若いイケメンの小泉進次郎くんが党の看板では、“日本の不幸”は続きそうである。