鶯
(写真は近所のハナモモ)
うぐいすが毎朝近くで啼く。
一啼きもせず、そっけなく飛び去ってしまった。
きのうの朝、冷え込んでいたから、雨戸も開けず、布団の中でぐずぐずしていたら、
うぐいすの啼き声がした。
どこか、とても近いところにいる。
そうだ、うちの庭で啼いているのだ。
姿は見たいが、雨戸を開ければ、たちまち飛び去ってしまう。
暗い部屋の中で、その啼きねを聞いている。
「うずいすですね」と女房も聞いている。ひそやかな声でいう。
「雨戸の外で啼いている。梅の枝にいるのかな」
5~6度啼いて、飛び去った。
ああ、もうけもののサエズリだった。
幸運な朝だった。
うぐいすが 来たから夫婦かなしばり うぐいすが 来てると夫婦息を詰め うぐいすが 啼くから雨戸あけられず