十三まいり

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日本橋高島屋の横に日本新薬東京支社が入っているビルがあり、一階のロビー正面に、このステンドグラ

スが壁面をかざっています。


制作したのは松本ステンドグラス製作所(東京)で、原画は京都の染織作家である春日井秀大(かすがい

ひでお)氏です。


春日井秀大(旧名は秀雄)さんは1910年愛知県の生まれで、染織作家を志望したのが36歳になった

1946年、終戦の翌年で、遅いスタートだったが、いきなり日展入選を果たし、その才能が認められる

という幸運な作家です。


したがって、原画は染織です。


タイトルは「法輪寺 十三まいり」です。

ステンドグラスの下に「十三まいり」の伝承が掲げてありましたので、それを紹介します。

いかにも京都らしい言い伝えではありませんか。



 法輪寺十三まいり

 京で4月13日には、嵐山の法輪寺の縁日に、その年13歳になる少年少女がお参りして、

 本尊の虚空蔵菩薩から、知恵、福、そして美しい声を授かるならわしがあります。

 ただし参詣の帰りみち、渡月橋を渡りきるまで振り返ってはなりません。

 振り返ると、せっかく授かった知恵、福、美しい声のすべてを失ってしまうという言い伝えが

 あるからです。



 4月13日まで、まだ一月あまりありますが、今日の陽気にさそわれて、わくわく亭はこれから

小金井公園まで観梅にでかけるものですから、気分は早々と「13まいり」のようなもので、この

京都の春の絵をUPしたというわけです。

 「美しい声」というのは、13歳ころの声変わりの時節についての言い伝えでしょうかね。